東南アジア'99春 Southeast Asia '99 Spring : 1999 / 3 / 1 ~ 3 / 9
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準備

 1年前の仕切りなおしということで、今回は関空発のシンガポール直行便に乗り込みました。そうでもしないと、また、途中で断念するかもしれませんので・・・。
 そのかわり、バンコクから、クアラルンプールを経由して、シンガポールまで南下するという、「マレー半島縦断」計画は、予算と日程の都合などから断念しました。それでも、シンガポールからなら、何とかクアラルンプールまで行けそうなので、あらかじめその予定としてホテルだけ確保しておいたのですが。

行程


3月1日(Mon) : ~シンガポール(Singapore)

 正午の便で日本(関空)を飛び立って、明るいうちにシンガポールに到着できるとは思っていませんでした。それなのに、機内食は昼と晩の2食・・・。
 空港を出ると、いきなりの雷雨。「これが、スコールか・・・」と、感慨にふけっているヒマもなく、傘も持たずにホテルを探して街中を駆け回るのでありました。

空港のバス乗り場 : Singapore Changi Airport

 海外で、電車や地下鉄に乗るということは、バスに乗るよりも便利であり、タクシーに乗るよりもリーズナブルだ、と思っている。その理由は、後ほど・・・。
 ということで、シンガポールに来るのははじめてなので、迷わず鉄道に乗って街中へ向かおうとするのだが、最寄の駅まで歩いていける距離ではないうえに、大雨が降っている。仕方なく、その最寄駅までは路線バスを乗ることにした。都心などへのリムジンバスは、1階の乗り場から出発しているようなのだが、一般人が乗るような路線バスは、地下の薄暗いところの乗り場から出ていた。自動ドアを出ると、オレンジ色の光に照らされたターミナルは、ここまで冷房の聞いた場所にいた身体に対して異常に蒸し暑く、少しは漢字が混じっているとはいえほとんど何と書いてあるか分からない看板を見て途方に暮れていた。案内書、というか、乗務員の詰め所のようなところで、とりあえず最寄駅までの行き先を聞いたものの、「小銭を持っていないんだろ?だったら、そこ(空港の建物内)の売店で何か買ってきな(・・・もちろん、英語です)」というもので、これから必要になるかもしれないと思い、筆談用のメモ帳だけ購入してからバスの乗り込んだのでありました(もちろん、この旅行中に使う機会はありませんでした)。

3月2日(Tue) : シンガポール(Singapore)

 マレー鉄道の始発(終着?)駅であるシンガポール駅に行き、クアラルンプールまでの汽車の切符を購入します。2等車でも十分安いのですが、「せっかくの機会だから」ということで、奮発して1等車の座席を購入します。
 あっさりとチケットを手にすることができたので、その後はMRTなどを乗ってめぼしい観光地を巡ります。中国・日本庭園に入ったり、シンガポール島を一周したりと。

3月3日(Wed) : シンガポール(Singapore)

 フェリーに乗って、島がまるごと遊園地(テーマパーク?)になっている、セントーサ(Sentosa)島へ。巨大なマーライオン(Merlion)や、水族館、歴史系の博物館などがあるのですが、やはり、一人じゃ、寂しいです・・・。

 セントーサ島(Sentosa Island)

3月4日(Thu) : シンガポール(Singapore)

 シンガポール最終日は、ホテルから近い、街中中心部を歩き回りました。歴史博物館や図書館、それにショッピングモールと。ただ、翌日からマレーシアに行くことを考えると、あまり買い物などができませんでした。

3月5日(Fri) : シンガポール(Singapore)~クアラルンプール(Kuala Lumpur)

 チェックアウトが7時から、というところを、「汽車に間に合わなくなるから」と無理を言って、6時半に無理やりチェックアウトさせたもらいました。
 旅館の前のバス停から、10分ほどでシンガポール駅の前に。なぜか、乗車前に「入国手続き」を済ませてから、約6時間の国際列車の旅。で、出発して30分ぐらいして、シンガポールの「出国」手続きが待っています。なんで・・・?
 出発前に駅の食堂で腹ごしらえをしたはずなのですが、途中から乗ってきたとなりの人が美味しそうなものを食べていたので、こちらもおなかが減ってきます。だけど、肝心の車内販売がワタシの席(先頭車両の、一番前の席)までやってきてくれないので、14時過ぎにクアラルンプールに到着するまではお預けです。

 マレー鉄道(Keretapi Tanah Melayu)

マレーシアの同行者たち : 

 夜中にふと目がさめて、重要なことに思い出した。 今回、はじめて「時差」のある国にやってきたのは良かったのですが・・・。

3月6日(Sat) : クアラルンプール(Kuala Lumpur)

 シンガポールの駅で知り合った、同年代の卒業旅行3人組という方たちと終日同一行動です。KLタワーに上ったり、タイ料理を食べたり、買い物をしたりと。年下なのに、厚かましくて、すいませんでした。とはいえ、また2日後に、再会します。

 KLタワー(Menara Kuala Lumpur)

サマータイムは? : Summer Time?

 夜中にふと目がさめて、重要なことに思い出した。 今回、はじめて「時差」のある国にやってきたのは良かったのですが・・・。
 あれ?「時差」ってあったっけ?
 日本より1時間遅れているのですが、サマータイムがあれば、1時間早くなるので、日本と一緒になります。・・・なる、はず、です。そうなれば、わざわざ時計をあわせる必要もないし、日本に電話をかけるときも意識しなくて済むし。何度考え直しても、いわゆる「時差のある国」の中に、マレーシアやシンガポールが入っていたかどうか思い出せません。と数分悩んでいたのですが、そもそも年中、真夏の国にサマータイムがあるはずもなく、何だか釈然としないまま、もう一度眠りに落ちました。

3月7日(Sun) : クアラルンプール(Kuala Lumpur)

 一人ではこれといって行きたい所もなく、天気も悪かったということもあって、帰国後にやらないといけないことの準備ができていなかったので、食事代わりになるものを近所の市場に買いにいった後は、ずーっと、ホテルでテレビを見ながら考え事です。これが、「屋上のプールサイド」とかだったら、もうちょっとサマになっていたのでしょうが、さすがにシティホテルの11階の1室となると、少々情けないものがあります。

3月8日(Mon) : クアラルンプール(Kuala Lumpur)~シンガポール(Singapore)

 郊外へ移転開港したばかりの新空港(KLIA:Kuala Lumpur International Airport)へ、郊外通勤電車と路線バスを乗り継いで向かいます。この不便さは、関空や成田の比ではないです。その後、数年たって、市内まで直通する鉄道が開業するのですが、それまでは状況は変わりません。
 真新しい建物の、がらんとした出発フロアで、「次は3時間後」という非常に不便な「シャトル便」のチケットを購入し、わずか1時間のフライトでシンガポールに戻ります。
 シンガポール到着が15時。またもや、雷雨のお出迎えを受けました。次の日本行きの搭乗手続きまでは9時間もあったため、荷物を預けて、街中に繰り出しました。郊外の電気屋とか、本屋とかで買い物をした後、3日前までお世話になっていたホテルにお土産を持って行ったりもしました。

 クアラルンプール国際空港(KLIA)

空港への路線バス : Commuter Bus to Airport

 海外のタクシーは(コミュニケーション不足もあってか)ボられるという印象があった。その場払いという理由で、路線バスもまた、同様のイメージがあった。
 当時は、クアラルンプールの市内から新空港へのアクセス鉄道がなかったので、市内からのリムジンバスか、郊外電車で南のほうへ行き、そこから路線バスに乗り換えるという方法しかなかった(そりゃ、まあ、歩いて行ったり、タクシーに乗ったり、ヒッチハイクをするという手はありますが)。ワタシの場合、市内側のバス乗り場が遠いということもあり、後者の方法で空港へ向かった。空港アクセスバスといっても、日本の街中で走っているような、扉が前と後ろにあるような普通の乗り合いバスだった。均一料金らしく、一般的な前払いだったが、運賃が3RMぐらいのところ、5RMしか持っていなかったので、「釣りは要らないよ」という感じで話し、後ろのほうの席へ陣取った。どうせ、この直後にマレーシアを離れるわけだし、両替機のないバスのことゆえ、差額は仕方がないと思っていた。
 発射間際になって、運転手がなぜかワタシの方へ歩み寄ってきて、差額となる釣りを手渡した。どうも、釣り銭となるコインが貯まってきたのでわざわざ渡しに来たようだった。こんなに律儀な人もいるのかと感動し、悪い人ばかりではないとうれしく思った。
 ただ、その後、一般道を猛スピードで走りぬけたことは、他のアジアのバスとなんら変わりないところである・・・。

まんじゅうに、100ドル札

 3日前の朝に、無理を言ってチェックアウトさせてもらったまま、何も挨拶しないというのも気が引けていた。それ以上に、15時過ぎにシンガポールの空港に到着し、その次に乗る日本行きの飛行機は日付が変わってすぐなので、チェックインがいつから始まるか、すら分からないので、街中に出る時間が十分残っていた、という理由もあった。
 1週間前と同じように、路線バスとMRTを乗り継ぎ、市内中心部の旅館の最寄駅まで戻ってきた。このあたりは地下鉄になっていて、駅からはショッピングモール地階のスーパーなどを通り抜けるのが近道だった。その途中に、まんじゅうの出店があり、太鼓饅頭(「今川焼き」とでも、言うのでしょうか?)を5つほど購入していくことにした。とはいえ、シンガポールの細かい通貨を持っていなかったので、仕方なく100シンガポールドル札を出した。日本円で約7,000円。確かに、コンビニで万札を出すような感覚だが、さすがに海外だと事情が違うようである。じろっと顔を見られたあと、万札を蛍光灯にすかして偽札かどうかのチェックをしていた。さすがにちゃんと購入させてもらえましたが、疑われたことに一種のカルチャーショックを受けてしまいました。

3月9日(Tue) : シンガポール(Singapore)~

 ただ、日付が変わってすぐの飛行機に乗るだけです。そして、「当日」の早朝、関空に到着します。時差の関係でこうなってしまうのでしょうかね?とはいえ、夕食は拒否するとしても、朝食をもらおうとしたら、寝ているヒマなどありません。

決算

 今までの韓国とは違い、「英語が通じる」ということに感動を覚え、何とか意思疎通ができるということに気楽さを感じました(=英語が堪能、というワケではありません)。
 航空券は、日本からシンガポールの単純往復で40,000円!これ以降、こんな値段のチケットを見たことがありません。ただし、あったとしてもかなり条件が制約されるものだったような気がします。現地の宿も、シンガポールでは日本で知り合いにとってもらったもの、クアラルンプールは日本であらかじめ予約していたものだったので、探す手間が省けただけラクでした。

飛行機:40,000+使用料ほか、シャトルフライト
ホテル:長安(食事なし)、カタリ(朝食付き)
列車:一等片道
入場料とか:日本庭園、セントーサ、歴史博物館、アジア文明、メナラKL


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