2/19 (火) : 香港、マカオ、珠海 HongKong, Macao and Zuhai
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 7時前に目が覚めたときは、相変わらずほかの部屋は騒がしかった。夜の間中出入りが絶えず、一晩で廊下のゴミ箱がカップラーメンの容器でいっぱいになったりすることから、ここの住人は夜行性なのかとも思い、そもそも他の部屋の客が入れ替わらないことも理解できなかった。

気楽にマカオへ

 昨日よりは随分早い時間に旅館を出て、フェリーターミナルへ向かう。1年前に使った中環の澳門碼頭(HK-Macau Ferry Terminal)とは違う場所なので、少々戸惑うかもしれないと思っていた。ただ、初めての場所とは言っても、一昨日来た海港城の北隣なので、呆気なく見つけることができた。ただ、ショッピングセンターも入った複合ビルなので、どこがチケット売り場でどこが出発ゲートかといったことは分かりにくかった。ここでは、あらかじめ調べておいた新渡輪(First Ferry)のマカオパス(Macau Pass)を求めるため、普通のチケット売場に行った。この券は片道113HK$のフェリー往復分と、マカオ内での博物館の入館料、市内バスが無料になり、20ほどの店で割引が受けられるというものだった。これにホテル1泊がついて365HK$からというものもあったが、わざわざ宿を変えるのが面倒だったので、これは諦めていた。ただ、このカウンターでは販売していないということだったので、同じフロアのこの会社のオフィスに行っても、また同じことを言われた。もう一度最初の窓口に戻って聞きなおすと、別の場所の事務所(油麻地YauMaTeiとかと言っていた)に行かないとない、とのことだったので、普通にチケットを購入することにした。ここから出発するマカオ行きの船は1日に10便ほどしかないにもかかわらず、この時間は30分おきに出発しており、このとき8時を少し回ったぐらいで、8時半の便を販売していたが、朝食をとりたかったことと、ゆっくりと出国手続きをしたかったのとで、余裕を持って9時の便をとった。
 朝食後、出国手続きをするが、中環の澳門碼頭が「マカオ行きがメイン」の港であるのに対して、こちらは「中国行きがメイン」という感じだった。そのため、ほぼ同時刻に珠海に面した深セン(Shenzhen)・中山(Zhougshan)・東莞(Dongguan)などに向かう5便ほどの乗客もいて少々混雑していた。そのほとんどが(パスポートや並んでいる列から推測して)中国の人だったのに対し、結局マカオ行きに乗ったのは、半分近くが見た目が欧米系の観光客らしき人ばかりで、夫婦そろってという感じの人が多かった。九龍地区の高級ホテルにお泊りで、今日はマカオ観光の日なんでしょうか。

マカオ通過

 前回は、埠頭の建物を出たところで、タクシーの運転手だか誰だか分からない客引きにつかまった。言葉は全く通じなかったものの、半ば危険な雰囲気を漂わせていたので、今回はもう会いたくないと思っていたら、今度は逆に一般の客すらおらず寂しい思いをした。時間帯が悪かったのだろうか。
 バス乗り場で国境の関門(Portas do Cerco)行きの乗り場を探していたが、地名は漢字で書いてあるもののルートがたくさんありすぎてよく分からず、暫くのあいだバスが出て行くのを見送っていたところ、乗り場の係員らしきおじさんに声をかけられた。何を行っているのかすら分からないので、案内板の「関門」を手で指すと今停まっているバスに乗れというのでとりあえず乗り込んでみた。マカオの本島(と言っても半島部)内は2.5マカオパタカという均一料金なのだが、どこへ連れて行かれるのかわからないという不安感があった。とはいっても、途中で降りて歩いたとしてもたかが知れているのだけれども。
 バスは埋立地の中の住宅街をなぜか縫うように走っていった。団地といっても、10階を越える高層アパートが連なり、3階ぐらいまでの低層階はたいがい店か事務所になっている。場合によっては自走式の立体駐車場にもなっている。今でも、南側の島(タイパ(「乙」の中に「水」と「仔」/Taipa)・コロアネ(路環/Coloane)島)の周辺では埋め立てが続いているらしいが、ここまで密集して生活している様子を見ると、当分は人口密度が1万人を切りそうにないのが何となく分かるような気もしてくる。
 15分ぐらい走ったところで、商店街(といっても、やっぱり中層階以上は一般住宅のアパート)らしい雰囲気になったところで、北側の空が急に開けているところに出てきた。重厚な石積みの洋風の建物があり、大きな荷物を持った人たちで広場は埋め尽くされていた。この人たちを書き分けるようにして、ミニバスはイミグレーションの正面のバス停に停車した。

悠久の中国に(2時間だけ)潜入

珠海(Zhu Hai
Gonbei Port  出国も入国もここのところよく繰り返しているので慣れたものだが、どちらかというと出国の方が簡単である。というのも、その国の様式の出入国カード一度書いているし、香港や澳門とかのモノは複写式になっていて、「便名、搭乗地(或は目的地)」だけをその都度書けばよいので立って並んだままでも書こうと思えば無理ではない。そのため(かどうかは分からないが)簡単に1時間足たないうちにマカオを出国し、VISAも持たないまま中国の国境に向かった。
 隣接した国境とはいっても500メートルほど歩かなければならず、その間はちょっとした広場のようになっており、もちろん中国に向かう人もマカオに向かう人も同じ場所に立つことができる。そういえば、香港と深センとの間は川を渡るだけで、それも歩くときは別々の橋だから出戻りができなかったっけ。中国側の国境施設の方が近代的で規模も大きく、ただその手前に免税品売り場があったのは何だったんだろう。
 VISAを持たないままイミグレの建物に入り、審査ゲートがズラ〜っと並ぶロビーの右側に2FのVISAオフィスに上がる階段を見つけた。狭く暗い階段をひたすら上がったところに、田舎の郵便局みたいな窓口があり、簡単にハガキ大の書類を出すと5分足らずでパスポートにVISAを貼って返してくれた。マカオパタカを持っておらず、中国元にも両替していなかったので一瞬焦ったりもしたが、カウンターには「100HK$」と書いてあったので安心した。マカオ全域で香港の通貨が通用することは知っていたが、こんな所でも当たり前のように受け入れてくれるのは嬉しくもあり驚きもした。ただ、ここから出入国する人は(前後に大量輸送機関の拠点がないにもかかわらず)多いのに、ここでVISAを取得する人は少ないようである。申請してもらって階段を下りているときに、欧米系の3人組にすれ違ったぐらいだったので。

Gonbei Port  税関でカバンを開けられ「○球の歩き方」を慎重に何度もめくられる、というだけの簡単な審査だけ(?)で通過し、今までで一番開放的な国境前広場に出た。中国の都市は狭い所にたくさんの人がいる、というイメージがあったのに、ここには地下街に下りる階段と、巨大な広場とがあった。あまりにも広く、少し暑いので、地下街を利用したが、地上に出てもまだ広場の先の道路すら渡っていなかった。いったい、何のための地下街なんでしょうか・・・?
 地下街なのに、サングラスをかけるという怪しい格好ながら(外すのを忘れていただけでした)、いろいろな店を物色した。携帯電話や電化製品の店や、スポーツ用品店は見ていても面白かったが、「こんな所に、イミテーションとかも置いてあるのかな」と思いつつ、どちらにしろワタシの目ではその違いまではわからない。ただ、書店にあったCADソフトやMクロソフト社のW−ド&Eクセルが解説ソフトも込みになっている代物とかが50元たらずで堂々と売っているのを見ると、「よくもまあ」と感じたがさすがに写真に収める勇気はなかった。また中国各地の地図も売っているのを見ると、さすがに手を出したくもなったが、レジの所に「クレジットカードOK」という表示が無いのを見ると、これだけのためにわざわざ両替をしに行くのもバカらしいので、泣く泣く諦めた。

もう一度、マカオへ

マカオ博物館の丘から北方面を  関門付近の喧騒を避けるために、すぐ市中心部行きのバスに乗って、中心部のセナド広場(Senado Square)を目指した。1年前のときも、同じ場所でバスを降りているので外を見ていれば迷うことはないと思っていた。途中で、東洋的でありながらも店や看板のつくりが何となくエキゾチックな商店街(しつこいようですが、中層階以上は・・・)や、赤レンガ造りでいまだに現役の市場「紅市街(Red Market)」の隣を通ったり、相変わらずバス停に停まりもしないのに脇道にそれたりしながら、20分ほどで見覚えのある景色が近付いてきた。
 博物館(Museu de Macau)は休館日だとは分かっていても、高台に登りたかったのでその手前にある聖ポール天主堂跡(Ruins de S.Paulo e Museu)を目指した。関門付近でもそうだったが、旧正月明けということであちらこちらで爆竹を鳴らす人がいた。というより、こちらの方が公道ではないので、爆竹を避けながら歩く方が難しいぐらいだった。モンテの砦(Fortaleza do Monte)の頂上に澳門博物館があり、そこまではエスカレーターがあるのだが、休館日ということで閉まっている。そのため、砦の外側の石段を上っていかないといけない。狭い階段を下りてくる人とすれ違い、亜熱帯の日差しに汗をかきながら上っていくと、昨年は素通りしたり別のルートを通ったため見たこともなかったものも見ることができた。
 砦の上の高台から、周囲を調子よく写真撮影していた。そのときに、急にカメラの電源が入らなくなった。予備の電池は持ってきているので、取り替えても変化はない。木陰の薄暗い所に行って、カメラの液晶表示を見ると、メモリ切れだった。たまたまこの日は、新しいメモリカードを香港の旅館に置いてきていたため、このあと写真を取れなくなった。出国前日に、ホテルの部屋を撮り過ぎたのがあだとなった。ちなみに、行く前にフル充電していただけの電池は、日本に戻ってくるまでに使い切ることはなかった。

 ここまでマカオ内での支払いはすべて香港ドルで済ませてきたのだが、セナド広場前でハンバーガーを食べたときにもらった釣り銭が、すべてマカオパタカだった。香港では使うことができないので、近くの中央郵便局(Correios Post)に寄ってお土産用の切手を買おうとしたものの、「消費」することができず、そこからフェリーターミナル(Termino Maritimo)まで乗ったバス代(2.5パタカ)の残りはすべてお土産へと変化した。

  澳門博物館
  マカオタワー

Entrance of Monte Fort Museum of Macau
モンテの砦 入口 休館日だった澳門博物館
マカオの雰囲気を出すため、注釈はできるだけポルトガル語にしてみました。何となく英語と似ていますよね。

  マカオ歴史地区(Historic Centre of Macao)

堅尼地域、銅羅湾でお買い物

Shopping at Kennedy Town and Causeway Bay
 香港島の2階建てトラムの東の端は「(竹かんむりに肖)箕湾(Shau Kei Wan)」。こちらには、昨年トラムに乗ってそのまま終点まで来て、駅前の市場とかを散策した。そして西の端が、「堅尼地域(Kennedy Town)」。終点から2キロほど東のホテルに滞在していたため、こちらに行く用事すらなく、辺境的な雰囲気とその名前からくるエキゾチック(いや、アメリカ的か?)な感じにひかれて行ってみようと思った。というより、マカオからの船が、ここの沿岸を通過したときに、思いついただけなのだが。時間があれば、ここからバスに乗換えて島の南側に回りたかったが、さすがに暗くなる方が早いと思い諦めた。結局終点付近には何もなく、ただ車庫が近くにあるぐらいだった。適当に散歩して、島の中心部の銅羅湾(Causeway Bay)に行ってみる。  時代広場のCity Superで食事をし、Page Oneで絵葉書を購入して買える。勿論、旅館に戻って一息ついてから、ひたすら5枚も書きまくりました。でないと、昼間の貴重な時間を使って書き上げるか、オーストラリアから「香港の絵葉書」を投函という最悪の事態に陥りますから(それはそれで面白いんでしょうけど)。

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ラリア編
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版權所有 "taedo", 最終更新日期2008年1月4日