2/23 (土) : 〜メルボルン to Melbourne
'02香港&オーストラリア旅行記 >  後半:オーストラリア編 >  旅日記:2/23




ダウンタウンで宿さがし

Downtown in Melbourne
 2日前の飛行機と比べたら、ゆっくりと寝ることができた。ただ、前の席に座っていた日本人らしき人はいなくなっていた。途中で降りたらしい。途中で2回休憩停車をするとのことだったが、1回目のときに8割方出払って、車内にトイレがないから行っておいた方がいいのかな、と悩んだことはあったが、2回目の休憩はいつどこでしたのかすら記憶にない。
 車内灯がついて、運転手のアナウンスも始まって、しばらく走ると「クイーン・ビクトリア・マーケット(Queen Victoria Market)」の脇を通り、「フランクリン・ストリート(Flanklin Street)」のターミナルに到着した。荷物をピックアップし、上階の喫茶店で軽く朝食をとることにした。朝食時間というのに空席は目立っていたが、「*球の歩き方」を開いてパンを食べている人がいたので話し掛けた。この方は、ワタシより少し年上でワーキングホリデーを使って滞在しているという事だった。シドニーで3ヶ月過ごして、その後東海岸を旅行しながら、今日はキャンベラからの夜行で到着したばかりで、夕方に友人と合流して飛行機でタスマニア島に飛ぶということらしい。ということで、名前を聞いていなかったということもあり、今日の同行者の彼を便宜上「ホバート」さんと呼ぶことにする。
City Centre, Melbourne; メルボルン市中心部  朝食を取りながら、オーストラリア事情についていろいろと教えてもらい、適当に時間がたったところで、市内中心部のTown HallにあるTourist Informationへ。私はこの日の夜に泊まる場所と、翌日シドニーまでの足を確保する以外はこれといった用事がなく、ホバートさんもメルボルンは観光のために来たわけではないので、お互いにヒマといえばヒマだった。なので、案内所に行ってガイド類を見ながら夕方まで何をして過ごすか決めかねていた。とりあえずここでは、日帰りツアーやバスの予約はできそうだったが、ホテルの案内とかが見当たらないので、結局ガイドブックなどを便りに、自分の足で探しに行くことになった。
 まずはここから近く、少々値が張るものの「バスタブ」があることが決め手の「シティ・スクエア・モーテル」に向かう。大通り沿いなのに、入口が分かりにくく一度通り過ぎ、入ってみてもホテルにはある(はずだと思っていた)フロントというものがなく、扉の脇に「街中の両替商」、悪く言えば「街角クリーニング取次店」のような感じでこじんまりとした受付しかなく、そこで空き部屋があるか聞いてみた。シングルはなかったが、ツインの部屋なら105A$であるという。これだと、一昨日のアデレードより高くなるものの、更に探し回ったとしても劇的に安くなるわけでもなく戸惑っていたところ、冷蔵庫を使わなければ10A$負けてくれると言い出した。この差はよくわからなかったが、とりあえずこれで納得した。書類を書くときに、「間違ってもスイッチを入れないこと」とか「シャワーを浴びるときにはカーテンをバスタブの中に入れるように」とかいろいろと言われた上で、正面入口のドアロックのパスワードが裏面にかかれた部屋のキーを渡してもらう。9時過ぎに部屋に荷物を持っていけることに感動しながらも、半ば部屋を期待していたが、正面に他のビルがあったため昼間でも薄暗かった。ただ、部屋は意味もなく広く、風呂・洗面所とのあいだに、クローゼット・調理代があるつなぎの部屋まであった。もう少し安かったら、オススメできるんですけども。

リアルト・タワー

Rialto Tower
 荷物をホテルに置いてくるあいだ、ホバートさんがフリーの観光ガイドを見ながら、AFL(Austraian Rules Football?)のプレ・シーズン・マッチが午後から市内のスタジアムで行われるということを見つけたので、大丸にある(はずの)プレイガイドへ。ただ、既に移転しているらしく、移った先も分からないので、再びTourist Informationへ。こうしたところは、普通のバスツアーとか観光地の案内には強いらしいが、スポーツ観戦の案内には強くないらしい。いろいろ聞いた結果は、「どうも、今日の昼から試合があるのは確かみたいだけど、とりあえず会場に行けばチケットぐらい売っているでしょう」ということだった。それくらい、ワタシらでも、知っとるわい!
 開場時間まで2時間以上もあるので、路面電車には乗らず、途中にある高層ビルに登ってひまをつぶそうということで歩いていくことにした。のだが、建物を出るなり、ボランティアの観光ガイドのおばさんにつかまって、「コロニアルスタジアムに(AFLを見に)行くんですよ〜」と言ってしまったばっかりに、地図を広げて「だったらね、そこの電停から*番か、?番のトラムに乗れば、@@に着くから、そこから歩いてすぐですよ〜」と丁寧に教えてくれたが、「いや、その前にリアルト・タワーに上るんです」と言うと、「じゃあ、歩いた方が早いですね」だと。だから、そのつもりなんだってば。

 「リアルト・タワー(Rialto Tower)」はメルボルン市内では(ほぼ)唯一の展望台のある建物だが、そのわりに周囲は寂しく、観光客が大挙して押しかける、というほどではなかった。建物に入って、Observation Deckと書かれた看板通りに歩いていくと、薄暗いところにチケット売り場があった。そこまでの通路脇には、世界各国のタワーや高層ビルのイラストとちょっとした説明が書いてあった。全部でも20たらずしかないのだが、お互いが行ったことのあるものを見つけると「懐かしいなあ」と言い合っていた。
 南半球ではとか、オーストラリアでは、とかいかにもここの展望台の高さとかを宣伝している掲示物は多いのだが、普通のオフィスビルの最上階なので一通り展望スポットにはあるはずのもの(場所を示した写真と、望遠鏡)以外は、見所に乏しかった。眺望も、遠くまで平原が続くので地平線まで見えるのは納得なのだが、近い所に同じくらい高いビルも多いので、肝心の物が手前で遮られてしまうといった事態も起きてくる。

  リアルト・タワーの展望台(Melbourne Observation Deck)

Colonial Staduim; メルボルンのコロニアル・スタジアム リアルト・タワーの展望台から見た
コロニアル・スタジアム
一応、手前が旧フランクリンストリート駅(後のサザンクロス駅)


大きな地図で見る

 スタジアムの手前にスペンサー・ストリート(Senscer Street)駅があり、そこの「みどりの窓口」のような所で切符を購入することができる。翌日のシドニーまでの移動手段をバスにしようか、それとも列車かでずっと悩んでいたが、「もうバスには乗ったのだから」という理由でこのときは列車に決めかけていた。ただ、窓口で「110A$」というのを見ていったん躊躇したが、ここから改めてバスのチケットを取りに行くのが面倒だということと、この運賃には「交通費」に「宿泊費」も兼ねているのだから、と自分を説得し列車でシドニーへ向かうことにした。

Australian Rules Football

Colonial Stadium
 フランクリンストリート駅をまたいでコロニアルスタジアムまでつながる歩道橋は広く、距離もそこそこあるので、途中では公式ガイドブックを売る人や、ファンクラブ用のブースもあった。ただ、ダフ屋がいるわけでもなく、チケット売り場もないので、とりあえず建物近くのゲートまで行かないとなかった。こういうものの相場がわからず、ただ看板を見て、子供でも親子連れでも会員でもないので、一般席のチケットを購入した。せっかくの異国からの観客向けに割引チケットぐらいあってもいいのではと思ったが、日本ですらそんな物を見かけた覚えがないので仕方がないでしょう。

AFL Ticket  開始2時間前の13時にはスタジアムに入ったものの、グラウンドでは準備運動はおろか整備すらもはじまっていない。プレシーズンマッチということもあり、観客も多く集まるわけもなく(実際1万人そこらでした)、空席だらけなので探検気分でスタジアム内を歩き回る。元々がクリケット用のグラウンドでしていたらしく、円形に非常に近い楕円形のグラウンドを取り囲むように3層のスタンドがある。また、左右(ここでは南北)のサイドにゴールがあるので、特等席はメインかバックのスタンドの中央部ということになるが、東側の中央にはテレビクルーのために占拠されていたので、この境界に近い2階席の最前列に陣取った。
 試合開始が近付くにつれて、観客も少しずつ増えて、グラウンドでは準備も始まっていくのだが、ワタシらにとってはルールすら知らないわけで、おまけにチーム名に有名な地名が入っていないので、どこのチームだかもわからない。というより、どちらのホームゲームなのかすら分からない。Essendonはともかくとして、Western Bulldogsといわれたところでどこの「西部」だか分からない。ルールの方は試合が始まるまで「地球の歩き方」を見て予習したものの、文章を見るだけではいまいち分からない。準備をしている人たちの中で、ボールを地面に叩きつけて大きくバウンドさせたり、グラウンドに背中向きにたって後に向かって頭上から投げ入れたりしているのを見て、ずっと選手だと思っていたが、実は審判だったということもあった。ちなみに最初のは試合開始のときにして、後のはサッカーではスローインにあたる。

 試合が始まってからも当分はお互いがルールの探り合いをしていたが、10分ほどでだいたい呑み込めて楽しめるようになった。これも、試合展開がスピーディで常に人もボールも動いているということと、5分足らずですぐ得点が入るという簡単なところがあるのだと思う。ただし、フィールドがあまりにも広く丸い形なので、一番遠いところで何かあってもわからない。その近くで見ている人の歓声を聞いて、やっとわかるという具合である。25分クォーターという適当な長さ(短さ?)なので、退屈することはないのだが、15時に始まっても終わるのが17時をまわってしまうため、試合結果を見ることもなくホバートさんは空港へ向かった。別れ際は呆気なかった。あと10分ほどで終わったというのに。

 Australian Football League 公式
 Essendon Bombers FC
 Melbourne Colonial Stadium
 試合は、ホーム(だと思われる)のEssendonが何とか逃げ切った。ただ、誰がどちらのチームのサポーターかはレプリカユニフォームを着ていても、チームフラッグを持っていても区別がつかないので、何かあったときも避けようがなかった。スペンサーストリート駅の上の歩道橋を渡り、一部の人はここの駅前からトラムに乗って帰るようだが、大部分の人はそのまま中心部へと向かう「バーク・ストリート(Bourke Street)」に沿って東へと歩いていた。中心部が近付くに連れ、その人並みはまばらになり、大丸やマイヤー(Myer)といったデパートが集まるところへきた頃にはラグビー観戦帰りの人たちよりも、ショッピングにいそしむ日本人観光客の比率が多くなっていた。

 こんな所までいいモノを見させてもらった、という感動が、何でこんな所に日本人がいっぱいいるんだという驚きにかき消されそうになった。だから、もっと静かな所で夕食を取ってホテルに戻りたかった。だけど、街の中心部ということがあって、道路沿いのやすそうな食堂は非常に込んでいて、店の前は日本人がたくさんたむろしていた。並んでいた、というよりは、決めかねて迷っていたという感じだった。近くの中華街にも行こうとしたが、フードコートらしき物がなさそうだったので、結局コンビニ弁当(というより、パン)になった。滞在費を安く上げるためという大義名分はあるものの、なんだか虚しい。

地図 : オーストラリア南東部 メルボルン メルボルン市街
2

21
2

22
2

23
2

24
2

25
2

26
2

27
2

28
3

1
香港編
2/16〜21
前日へ 翌日へ 情報源