7/13 (土) : 香港〜汕頭 From HongKong to Shentou
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 朝7時から出される朝食も(泣く泣く)キャンセルし、6時過ぎにはチェックアウトした。MTRで2駅。前回本拠地にした旺角で下りて、バス乗り場へ。この一帯は夜になると賑やかになるという、九龍サイドでは古くからの繁華街なのだが、朝が早すぎるのでその気配すらない。それよりも、またまたバスに乗り損ねて、あの旅行会社にもう一度行くことがないようにしないといけない、ということが何よりの心配の種だった。
 と、悩んでいるヒマもなく、一風変わったバスを発見した。中国内仕様の左ハンドル。車両中ほどの、トイレがあるあたりにも、乗降用のドア。しかもフロントガラスには、でかでかと目的地の地名。思ったよりすんなりとバスに乗り込むことができました。
Bus Ticket from Hong Kong to Shentou 今度こそ、ちゃんと乗れました・・・

3度目の中国潜入!

高速バス  07:15(香港)  12:30(汕頭)
 はじめて中国に潜入(?)したのは、1年前の春、香港からの直通列車で広州東駅まできて、なんだか改札だか入国審査だか分からないような形でやった。この時は手ぶらだったので、あっさりと済んだとはいえ、パスポートを見る時間はやはり長かったような気がする。
 2回目は今年の春、マカオから歩いて隣り街の珠海(Zhuhai)へ。イミグレの2階で「経済特区用」のVISAを取得し、香港の空港よりも広い(ぐらいの)入国審査場へ。しかし、漢字でしかレーンの表示がしていないのでどこに並べばいいのか分からず、右往左往した挙句、「それっぽい」パスポートを持っている人らと同じ列へ。やたらめったら時間がかかった挙句、税関ではカバンを開けられ、「○球の歩き方」をめくられ、ふたたび手間取った。

 今回は、バスで直接国境を越える。香港で乗ったバスは右ハンドル(=中国仕様)だったので、国境を超えても同じバスに乗ることになる。見た目で外国人とわかるのは、ワタシ一人。入国審査に時間がかかるのは、香港人でも中国人でもないワタシなので、「はぐれてしまうんじゃないか。置いてけぼりにされるんじゃないか。」という不安もつのった。九龍の出発地から、いくつかの停留所で客を乗せ、1時間ほどで陸続きの国境では一番東に位置する「Sha Tau Kok(沙頭角)」のチェックポイントに到着した。他の人は荷物を持って出ないものの、やはり紛失が怖いのでバッグを背負って、横付けされた小屋の中へ。そして、当たり前ながら誰も並んでいない「Foreigner(外国人)」の列へ。あまりにも呆気なく終わったので、おかしいと思いながらパスポートを見直すとまだ中国入国のスタンプが押されていない。ということは、「えっ、まだ香港を出ただけなの・・・?」
 バスに乗り、もう100メートルほど進んだところに、先ほどよりはもう少し立派な建物が。気を取り直してバスから降りるも、建物の入口まで進んだところで誰かが叫んだのに反応して他の客らが一斉にバスに戻りだす。どうも、こっちでは荷物をすべて「持って」通らないといけないらしい。行列がなくなるので、「ラッキー」と思いつつ、一番乗りでカウンターへ行き審査を済ます。パスポートを投げ返されたことにムッとするも、税関でカバンのものを全部出されたら、という不安にかられて気を引き締めなおす。と思ったら、税関らしきついたての向こう側には誰もおらず、すぐに出口があり、両側の売店のお姉ちゃんたちが、だるそうに仕事をしていました。
 いったい、国境の役割って何なんだ?

中国の拘束(?)道路

高速バス  07:15(香港)  12:30(汕頭)
 国境を越えると、左車線だったのが右車線に変わったぐらいで、街並みが急に変化するといったようなことはなかった。同じ漢字文化圏だから、看板はすべて漢字だし、国境地帯はモノが豊富なせいか思っていたより発展している。と思っていたら、10分と走らないうちに、広大な空き地が広がる工業地帯に突入し、中央分離帯しかないような広い道路を砂煙をあげながら走るようになった。
 そして、いくつかの有料道路を通過して、本格的な高速道路に入った。インターチェンジの形や、高速道路特有のミドリの看板、トンネルや高架道路といった立体交差など、「やっぱり、万国共通なんだな」と思っていた。ただし、そのうち”微妙”な違いが分かってくる。まずは、同じ漢字でも香港で使われている「繁字体」と違って、「簡字体」が使われているということ(※1)。だから、香港だと何となく一瞬で読み取れていた看板が、しばらく考えてみないと理解できなくなった。いや、考えても分からない漢字が多くなった。次に、道路面の舗装が気になった。さすがに、砂利道ということはないのだが、コンクリート舗装のような感じで、やたらと継ぎ目が多い。なので、バスに乗っているのに、電車のように等間隔で振動がある。普通に走っていても揺れるのに、すっ飛ばしているときは、カラダが浮かぶんじゃないかと思ってしまう(実際、浮かびましたが・・・)。中国に入って2時間ほど走ったところで、サービスエリアのようなところに停車した。といっても、2階建ての役所みたいな建物の前に、高速バスが2重3重に横付けして停まっているだけで、歩行者の安全の確保はおろか、地面に停車線すら引いていない。ほかの客が一斉に降りたのでつられて建物に入ったが、大食堂と小さな売店がある(トイレも裏手にありましたが)だけで、面白いものがないのでバスに戻るとカギが閉まっていた。
 30分ほどの休憩の後、ふたたびバスは汕頭を目指して走り出す。そのとき気がついたことは、やたらと料金所が多いこと。大きな街に差し掛かるたびに、車線が急に広くなり、料金所に突入する。まあ、突っ込むといっても、料金を支払うために停まるのですが。
 そのうち、道路沿いの案内板の汕頭までの距離が100kmを切ってくるようになった。案内板の間隔は非常に狭かったので、よく時計と見比べて、あとどのくらいで到着するか計算していた。50kmを切った時、いくらなんでも距離の減り方が早すぎると思い、どう考えても「時速100km以上、出してるんじゃないか!」と思ったときに、急停車し、周りの車も一斉に停車した。他の車の運転手らも、車道に出てきて、ぞろぞろと前方に歩いていっていた様子から、どうも事故渋滞のようだった。ただ、同じバスも、隣りに停まったバスも、慌てる乗客がいないことを考えると、それ程日常茶飯事なのでしょうか?
 おかげで(?)、時速100kmで走ったときと変わらないぐらいの時間で到着することができました。
Shentou City  新市街地の東の端で高速道を降りても、暫くのあいだは水田の中の一本道を走っていく。そのうち、郊外型の住宅地がぽつぽつと見え始め、いつの間にか区画整理された新市街地へ入っていく。最近(といっても、10年程前に)経済特区に指定されてからつくられたんだなと思わせるような街並みだった。最初に普通のバスターミナルで客を降ろし始めたが、全員が下車しなかったのでそのまま乗り続け、繁華街やファーストフード店が並ぶ一体を通り抜けた直後に、ホテルの駐車場に到着した。迎えにきた人たちや、タクシーなどの客引きがバスに群がり、下車することも躊躇したが、どちらにしろ、予約を入れていたホテルだったので、サングラスをかけて何を行っているか分からない客引きの静止を振りほどいてホテルに入っていった。
 市内でも指折りの高級ホテルらしく、フロントはいきなりの3回ぶち抜きの吹き抜けで、5階ぐらいまでは吹き抜けの周りに土産物屋やレストランが揃っていた。ただし、どこにもお世話になることは最後までなかった。部屋に置いてあった、フロント横の喫茶部のタダ券も午前10時から昼までとかいう時間制限があったので結局使えなかった。金持ち国ニッポンからの旅行者とはいえ、貧乏旅行人にかわりはなかった。

  Swatou国際大酒店 《簡》

切符さがしの散歩

Shentou
 翌日中には汕頭から広州へ移動するので、残された時間はこの日の午後しかない。いくつか見て周りたい観光地もあったが、まず広州までの切符を手配しないといけなかった。香港で購入した時刻表によると、朝の7:37に出発すれば夕方には広州に着けるのがあるということがわかっていた。ただ、土曜日も営業している旅行会社は1ヶ所しかガイドブックに載っていなかったが、それは泊まっているホテルから南に1ブロックという近さだったので、まずそこに向かった。
 北回帰線の通る街からそう離れていないので、雲一つない晴天時の太陽光線はきつく、日向など真っ直ぐ歩くことすらできないほどだった。随分歩いたところで、やっと信号付きの交差点に出会った。渡った所に旅行会社があるはずなのだが、探しながら歩いているうち、また次の信号まで来てしまった。行き過ぎたのかもしれないと思い、先ほどの信号まで引き帰し、交差点に面していた建物の2階に探していた旅行社の看板が掛かっていた。最初に通ったときに見つけていれば、苦労はしなかったのに。ただ、この店は、留守番のような子供(といっても高校生ぐらい)の兄弟が、電気もついていない事務所でパソコンをいじっているだけで、「明日の広州までの列車の切符が欲しい」と筆談しても、「ないです」以外の返事は戻ってこなかった。それ以前に営業すらしていなかったのだと思う。
 仕方なく、土曜は休みのはずの「中国旅行社」にも行ってみた。距離は3倍ほど掛かるものの、近くにバスターミナルもあるし旧市街地に近いのでいろんな店もあるだろうと思っていた。

 新市街地と旧市街地との境となる汕樟路まで来ると、何となく古い街並みが見られるようになり、「いかにも、中国に来たんだ」という実感が涌いてくる。この道沿いに歩いていると、旅行代理店を発見したので、早速翌日の広州までの汽車のキップを聞いてみた。若い女の子二人がいたが、そのうち一人は英語が通じず、電話中だったもう一人の用事が済むまで待たされた。そういや、奥に店長らしきおじさんがいたけど、この日も、翌日も、「仕事をしている」ところを見たことがない。


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拡大を続けていくと、このとき泊まったホテルが中心に来ます

 旅行会社からの帰り道、ホテルの手前の交差点に2件並んでいたファーストフード店に立ち寄った。鶏肉は好きだけど「○FC」はあまり入ったことがないので、日本でもなじみのある「○cDonald's」に入った。「インドでは、こうしたファーストフードは高級料理だ」というのを大学当時の先生に(何度も、何度も)聞いた覚えがあったが、やっぱり中国でも現地の物価に換算すると高くついた。しかも「平日半額」とか言うセールもないので、日本とあまり変わらない。ちなみに、このとき買ったのがいわゆるセットもので19.2元。いったんホテルに戻って、ここの向かいのコンビニで水とパンなどを買っても10元足らず。やっぱり、高級なのかもしれない。ちなみに、このハンバーガーは、遅い昼食にしようと思っていたのですが、他の用事をしているうち18時をまわったので夕食になってしまいました・・・。

※1:簡字体と繁字体

 専門的なことは書けませんが、主に中国(本土)で使っている簡略字体のことを感じたい・・・、じゃなくて簡字体といいます。具体例を書きたいのですが、文字化けの原因となりますので止めておきます。また、香港・マカオ(もしかしたら台湾も)でいまだに使われている難しい字体を繁字体といいます。「学」が「學」になったり、「医」が「醫」になったりと、古文・漢文で嫌というほど見かけるヤツですね。
 どちらも、Internet Explorerを使っているときに、このフォントを使用したページを見ようとすると「○字体フォントをインストールしますか?」と聞いてきます。これはインストールを強要するものではありません
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版權所有 "taedo", 最終更新日期2005年9月3日