7/17 (水) : 香港〜 at & From HongKong
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 Tsim Sha Tsui(尖沙咀)の「○cDonald's」で朝食をとりながら、新聞を読んでいた。そこそこ大きい店なのに、英字新聞までしか置いていなかったので(もちろん、こういう場合、漢字ばかりの現地紙よりも、英字新聞のほうが理解しやすかったりします・・・)、スポーツ面のみ目をトレーのようにして見ていた。「カシマのスズキが、ベルギーに行った?」いやいや、そんなことはない。「ベルギー戦で点を取ったカシマのスズキ」でしょう。まだまだ、英語を読んで理解するのに、難があるなと思いながら・・・。
 ふと、ハンバーガーの載ったトレーに目を移すと、こんなチラシが載っていた。「○クドナルド各店で、カレーライスや照り焼き丼のセットメニューをはじめました」って、おい、マ○ドナルドで「ご飯」かいな!

インタウンチェックインの妙

HongKong Station
 宿から延々と運んできた大荷物から解放(いや「開放」かな?)されるときがきた。エアポートエクスプレス(機場快線)の香港駅は、今までは長い長い地下通路を通って地下鉄の「Central(中環)」駅にしか向かったことがなかった。今回初めて地上からアプローチしたので少々戸惑ったが、看板などを頼りに何とかたどり着くことができた。と書けば、簡単に見えますが、意外と時間がかかりました。そりゃ、まあ、重い荷物を持っていますので。チェックインフロアは、4、5階分の吹き抜けの空間に、20近くのチェックインカウンターが並んでいて、国内の田舎空港顔負けの施設だった。ただ、そのカウンターはフェンスで囲まれていて、その手前に自動改札機があった。説明を読んでみると、ここから空港までのエアポートエクスプレスの(片道)運賃<90HK$>を前払いしないと、チェックインエリアにすら入れないらしい。ワタシの計画ではここで荷物だけ預けてしまって、昼からさらに残りの買物をして、2階建てバス<香港島からだと21HK$>の最前列に陣取り夜景を眺めながら空港に行くというものだった。背中のバッグを持ち歩くことと、バスを諦め50$近い余計な出費を呑むか(あるいは、90$を「配達料」と考えてバスに乗るか・・・)を考えた結果、前者の案を採用した。ことが何かの間違いだった。

上環のハシゴ街

Sheung Wan Ladder Street
 イギリスが最初に上陸した地点である場所があり、香港の中では古くから栄えていた場所でもあり、現在は骨董品屋などが多く軒をそろえている上環は、毎回通過するのだが、丘の中腹まで上っていったことはなかった。なので、ガイドブックを頼りに、香港一古いMan Mo Miu(文武廟)や、骨董品街があるHollywood Rd.(荷季活道)、Cat Street辺りを目指してみることにした。もちろん背中には、全部の荷物を背負ったまま・・・。

 2階建てトラムが走る大通りから一本(ほど)筋を入ったところに、上環の公共市場があり、食堂を探して踏み込んでみた。1階と2階に、野菜や肉といったものを扱う小さな商店が密集している。3階に上がると、エアコンが効いたところに食堂があったが、昼食時間ということもあり非常に混雑していて、その上思い荷物を持ったままふらふらしていたので、もっとすいたところでゆっくりと昼食を取りたいと思ったので、ひとまわりしただけでこの場を後にした。
 今度は海岸線に並行するように皇后大道(Queen'sRoad)を東に向かう。すると正面に、「○cDonald's」を発見した。ラッキーなことに、レジに行列は出来ていないし、店内に空席もある。やっと休めると思った矢先、数時間前、別の「○cDonald's」で朝食をとっていたことを思い出した。最終日にして中華料理を食べないのはもったいないが、ハンバーガーばかり食べまくるのも身体にとってつらい。ちょうど店の前まで来ると、行こうと思っていたLadder Street(樓梯街)の正面に出てきていた。Ladder(=はしご)のように坂がきついStreet(=街路、通り)だと思っていたら、本当に階段だけの道でした・・・。せっかくここまできたのだから、という思いで、重い荷物を持ったまま登っていたのですが、一段飛ばしから、そのうち一段ずつ。そして、半歩ずつになり、終いには木陰にベンチがあったので、ここで力尽きてしまいました。上りきった所で、「香港醫學博物館」という看板を発見し、「そんな物が(こんな所に)あったんだ」と思いながら行ってみると、やはりというか、何と言うか、「客よりも係員の多い」博物館でした。涼むという目的も兼ねてゆっくりと見学していると、どこからとも泣く子供の騒ぎ声。社会見学のようなもので、学芸員の方が、関心を持って聞いているわずか数人の生徒のために一所懸命説明をされていました。どうも、メジャーな博物館ではないようで、こういう使われ方しかされていないようです。

  香港醫學博物館(HKMMS) 《E》《繁》

やっぱり、インタウンチェックイン

HongKong Station
 トラムの走っている通り沿いのビルの3階にあるパン屋で昼食を取りながら考えた。これから買物をすれば、もっと荷物が増える、というより重たくなる。今でもすでに歩くのすら辛いというのに、買いたい物を躊躇することになるのではないか、それ以前に行きたい店にも足を運ばなくなるんではないだろうか。そう考えると、バスを諦めても仕方がないと思い、今のうちにチェックインしておくことにした。そう考えると、気は楽になったが、先程荷物を持ったままLadder Streetを上ったことだけが馬鹿らしくなった。
 チェックインエリアの脇の案内所で、オクトパスカードを増値しておく。でないと、いつも100HK$単位で増やしているのに、AirPort Express(機場快線)が片道90HK$するのがかなり堪える。日本出国時に聞いたように、カウンターに行ってこう一言。
「I have only a "e−Ticket"(ワタシはe−Ticketしか持っていません)」
・・・完全に、無視されちゃいました。仕方なく、クレジットカード、マイレージカードをすべて提示して、予約したときの完了画面を(日本語で)印刷した紙の、これから乗る飛行機の便名をボールペンで○したら分かってくれました。どうも、パニックに陥ると、英語はおろか日本語すらも出てこなくなるみたいです。こうして、背中をびしょ濡れにし、腰痛の元となりそうだったバッグから、何とか別れることができました。

「地名」は誘うよ

 以前一緒に韓国旅行をした友人(=朝鮮語の講義をとった経験アリ)が、「水原(韓国の地名、ソウルの南、カルビで有名。一応ワールドカップの会場の一つ)」さんを「スウォン」さんと(韓国風に)読んでしまう。と言ってきたことがあった。「地名」にこだわるこいつのことだから、と思っていたが、やっぱり同じ研究室を出ただけあって、ワタシにもそのケがある。中国に行っても、韓国・朝鮮語風に地名を読んだり・・・。というのはまだ軽い方で、病状が深刻な場合ただ単に地名に誘われ足を向けることがある。特に香港では、漢字名と英語名の両方があるだけならいいのだが、「なんで、訳すとそうなるんだ」というほど全く異なった読み方をする場所も多く、バスの運転席上部の行き先表示を見ていたらついふらふらと行ってみたくなることがある。
 香港島の南岸に「香港仔(ホンコンジャイ)」というところがあり、英語名はどういうことか「Aberdeen」。以前は欧米人に人気があった観光地だったらしいが、高層マンションとごちゃごちゃとした商店街という香港特有な街並みにわずか10分で飽きた。ここから南の対岸に、「鴨[月利]洲(Ap Ley Chau)」というのがあったが、渡し舟はなくやたら遠くにしか橋がなかったので諦めた。というより、どう見ても住宅団地そのものと化しているので、面白そうになかった。
 その後も、「赤柱(Stanley)」に行って南ヨーロッパ風の建物の並ぶ海辺でもの思いにふけったり、「西貢(Sai Kung)」でミュージカルの「ミス・サイゴン」もこの漢字を使っていたなと勝手な想像をしたり、「堅尼地域(Kennedy Town)」で「そういや今のアメリカの大統領を漢字で表すと「喬治布殊」だったな」とやけに納得したり、わざわざ建設中の「數碼港(Cyber Port)」の街の近くを通るバスに乗って「住むなら絶対ここの住所が格好いいな」と思ったり・・・。
 この日の移動中、香港島の中心街で「海怡半島(South Horizon)」行きのバスを何度か見つけた。英語名の響き、英語と漢字のミスマッチ、無性に行ってみたくなって悩んだが、買物や食事などやりたいことが残っていたので泣く泣く諦めた。この後で、晩飯をとりながら地図を広げてみると、「海怡半島(South Horizon)」は「鴨[月利]洲(Ap Ley Chau)」と同じ場所ということがわかった・・・。
 行かなくてよかった。行ってたら、終点に近付くにつれてバスの中で後悔しているはずだった。


立ち入り禁止の展望スポット

中環(Central):中環廣場(Central Plaza)
Happy Valley Sports Ground  どうも香港では、高いところから周囲を見渡す展望台に乏しい気がしていた。あったとして、香港島の山頂から見た景色ぐらいであって、タワーはおろか高層ビルの高層階の展望台といったたぐいの物が見当たらなかった。と思っていたら、ガイドブックに湾仔のとあるビルの△階が展望フロアになっている(オススメできないので、敢えて伏せておきます)、ということが書いてあったので半信半疑ながら行ってみた。MTRの湾仔駅から続く歩道橋は、ワタシの目的地よりも先の「HKCEC(香港会議展覧中心)」で行われている「書籍展」に行く人でごった返していた。この列とは途中で分かれ、右往左往した挙句やっとのことで展望フロアへ上がるエレベーターを発見する。展望フロアとはいえ、さらに高層階へ上がるためのエレベーターの「乗換」階のような感じで、「最上階」というわけではない。それでも、エレベーターフロアを中心に360度がガラス張りの眺望になっている。早速カメラを取り出し、2枚ほど撮ったところで、警備員に呼び止められる。とにかく追い払われるので、逃げるように別の場所へ行ってカメラを取り出すとまた先程の人に捕まった。別に悪いことをしに行ったつもりはないのに止められるというのは、ガイドブックに書いてあることが「間違い」なんでしょうか・・・。
 何か釈然としない物を残しながらも、トラムに乗って行きつけの銅羅湾のフードコートへ向かった。

 銅羅湾付近では、なぜか「Times Square(時代廣場)」地下のフードコートでしか食事をしたことがない(いや、そういえば、この近くのラーメン屋に行った覚えもある)。というか、香港島にいるときは、わざわざここまで食べにきたことも少なくない。それほどいいところなのか、といわれれば疑問符がつくが、隣にスーパーと(英文)書店があるので便利なのでよく使っている。今回も例に漏れず、本の立ち読みをした後で食事をし、その後でスーパーに寄って土産物の買いだめをした。ただ、日系企業の経営なので、「日本人が喜ぶ食材」はおろか、「日本直輸入の食材」も数多く見られる。その中で「日本製」というハズレを引き当てないように、安く、かさばらず、しかも何とか食べることが出来そうな物を選んだ。

世界一高い空港アクセス

機場快綫(Airport Express)
 本当なら銅羅湾から空港行きのバスに直接乗るはずだったにの・・・、とぶつぶつ言いながら、MTRで中環まで行き、長い長い地下通路を通って、Airport Express(機場快綫)の香港駅へ。最初に香港にきたときは往復ともこのバカ高い電車を使ったので、そのとき以来だな、と感慨深げに乗ってみたけれど、暗闇のなかをわずか25分足らずで空港まで着いてしまうというのは、やはり物足りない気がした。何かの記事で読んだ覚えがあるが、日本の「○田エクスプレス」が東京から3,000円だけど1時間。これは、90HK$(約1,500円)だけど、30分未満。香港の物価高が、日本に追いつこうとしているのも何となく分かるような気がする。車外を見ていても面白くなかったので、座席に付いているテレビを見ていた。初めのうちは空港情報とかを確認していたが、周りの人がこぞってみているバラエティー番組(注:音声ナシです)が気になって、チャンネルを変えてみると、どうも日本の番組を流していたみたいで「シロウトさんの、スゴイ人」を紹介していた。ただ、このなかで、ワタシの街の人が流れていたのを見て驚くとともに、帰国直前にしてなんでこんなにブルーになってしまうんだろうとも思った。
 20時過ぎにして空港に到着するも、出発は「翌日の」3時。チェックインも済ませてあるので、そのまま出国審査をしてもかまわない。だけどそれでは「芸」がないので、審査場手前の某有名免税品店系列の民芸品店で最後の買物。だけど、やっぱり「空港価格」とあって、安く済まそうという魂胆は見事に裏切られました。きれいな店員のお姉ちゃんに、手取り足取り土産物を選んでもらったという思い出が残っただけです(オトコという動物にしてみれば、それで十分のような気もしますが)。

  機場快綫Airport Express) 《E》《繁》

香港発の深夜便

CX2052 03:15(香港)  07:30(関西)
 香港の空港を早朝(深夜か?)の3時代に相次いで出発する、大阪、台北、シンガポール便はそもそも貨物便なのだ、ということを最近知った。今まで2回利用した際(1年半前のシンガポール行きと、半年前の大阪行き)に、「(こんなに乗客が少ないのに)採算にのるんだろうか」と勝手に心配していたが、謎が解けてからは逆に「空いてていいじゃん」と開き直れるようになった。とはいえ、今回はそれでも客を乗せる以上は「客室乗務員」が必要なわけで、「やっぱり赤字でしょ?」と思わざるを得なかった。
 2時半過ぎに、地平フロアにある6番ゲートが開き、待合ロビーにいる人らの中で大阪へ行く人らだけがそのゲートへ向かった。屋外に出ると、普通の路線バスみたいな車両が1台だけ待っていた。今までは、いかにも「空港専用車」といった感じの、運転席しか座席がないような、やたら平べったくて幅広のバスに乗っていたが、今回は座席だらけの「護送車」のようなバスだった。まさに、その辺を走っているような路線バスサイズの。これに乗り切れるのか心配もしたが、なぜだか空席も出る始末で、降りる時に数えてみるとたったの21人・・・。
 わずか4時間足らずのフライトのために夜行便を使おうとする人すらいないのだろうけども、この時間のフライトを別に苦痛とも思わないワタシにとって、なくなるとなればやっぱり悲しいと思ってしまう。
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香港編
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版權所有 "taedo", 最終更新日期2005年9月3日