3/12 : ⇒釜山 all the way to Pusan
'04韓国旅行記 >  旅日記:3月12日



 朝食はやはりと言うか何というか、緊張のためおにぎり一つしかのどを通りませんでした。昼食も、わけの分からないスープ。栄養補助食品のオンパレードで夕方まで何とかしのぐと、お気に入りのプルコギが待っています。この美味しさを伝えたいのに、オヤジはこんなところまで来て・・・。



携帯電波のつながるトコロ・・・

 朝の6時過ぎに、既にオヤジは目を覚ましてテレビを見ていた。ワタシも床に寝ていたから(だと、思うのですけれど)、身体中が痛く、もう寝ていられなかったので、普段より何時間も早いのですが、今後のことを考えて起きることにした。まず、携帯のメールチェックをすると、夜のうちに返信してくれていた友人のメールなどが受信できた。その返事を書きながら、「今頃、どのあたりにいるんだろう?」と思い、携帯についているGPSで測量とかをして遊んでいるうちになぜか測定不能となり、ついには携帯そのものも「圏外」と表示されるようになり、肝心の送信すらできなくなっていた。いったい、何だったんだろう、この数分間は・・・。これで、返送できるのも1週間後となってしまった。
 ワタシは、昨日のコンビニ弁当がまだまだ残っているので、それを朝食代わりに。そして、オヤジは今朝も食堂へ。暖房が効いてますし、どうせ個室なので、Tシャツと短パンというラフな格好で、イスにふんぞり返ったまま食事ができるのは、(別の意味で)最高です。

 釜山の港での入国審査は、一体何度目なのでしょうか・・・(自分でも、忘れている)。オヤジが一緒だとはいえ、同時に到着する船も少ないらしく、すんなりと入国審査も完了する。前回オヤジと来たときは、ソウルの金浦(Gimpo)空港だったから、あっけない入国に逆に戸惑っているようでもあった。とりあえず、2人分の旅資金を両替し、1週間(オヤジは3日のみ)の韓国旅行を開始した。

観光案内所でホテル探し

 釜山の港の観光案内所であれば、市内のホテルぐらい簡単に調達できるということは前回までの旅で経験済みなので、あえて日本で調達することなく、こちらまでやってきた。今までは、大量にあるリストの中から、こちらの都合に合ったものを紹介してくれていると思っていたのに、6,7個ぐらいのホテルしか載っていないチラシを見せて、「どれがいいですか?」と、のたまった。一番下(=安い)ホテルは、前回泊まったところで、雰囲気はいいものの、周りが魚市場なのでうるさいことや、部屋によっては窓の外に何も見えない、ということから、2番目の釜山タワーのある丘のたもとのホテルに決めた。はじめて釜山に来た時に、友人と一緒に泊まったホテルだった、というのも決め手の一つだった。しかも、1泊あたり、2人で55,000Wなので、料金的にも満足できるものだった。ただ、問題は、中途半端に近いので、というより最寄駅が港の最寄駅か、その隣という位置なので、必然的に歩いてい行ざるを得なくなった。
 港の建物を出て、大型トレーラーの行きかう取り付け道路を街中方面へ500mほど。地上を歩くとうるさいことと信号がたくさんあって面倒くさいので、地下鉄の駅(中央洞駅)構内へ下りて、しばらくは店の開いていない薄暗い地下道を同じぐらい南へ。だいたい近くに来たと思ったら、地上に出て、地図を頼りにごちゃごちゃとした路地裏を5分ほど。ホテルに着いたと思ったら、7年前にはじめてここへ来たときに泊まったホテルと一緒だ、ということに気がついた。
 部屋に荷物を置き、トイレで用を足したりしながらくつろいでいると、どこからともなく「ピヨッ、ピヨッ」という音が聞こえてきた。テレビの中から、というには、タイミングがおかしく、だからといって2人の携帯電話からでもない。しばらくすると、ドアをノックする音が聞こえたので、そこで初めてこの鳥の鳴き声がドアホンだったということがわかった。で、その来客というのは、フロントにクレジットカードを忘れていっていたということで、わざわざ届に来てくれた、ということでした。まったく、ありがたいことです。

何はともあれ、まずは釜山博物館へ

Busan Museum; 釜山博物館  オヤジは釜山は初めてだったので、いくつかの観光地を提示して、その中から行きたいところを選んでもらった。ホテルから歩いて行けるタワーと魚市場、地下鉄で行く博物館と、地下鉄+路線バスの寺、などなど・・・。その中から選んだのが、この博物館だった。ワタシ自身博物館にはよく行くのだが、ここは近くまでの地下鉄が最近までできていなかったこともあり、来たことはなかった。ただ、平日だからなのか、午前中だからなのか知らないが、客はほとんどいなかった。それに、日本語解説のテープレコーダーを貸してくれたのはいいのだが、(100年以上)昔のことに興味がないワタシは、オヤジを置いて先に歩いていったので、初日から怒らせてしまった。

釜山博物館  《韓・英・日》


大きな地図で見る
中央の青い屋根の建物が、「釜山博物館」。最寄の地下鉄駅は、地図外(上)
 《「タスルギ」って、何だ?》
 博物館への道すがら、いくつかの食堂を見つけていたので、そのどこかで昼飯をとることにした。とはいえ、どこも満席か、客のいないか、のどちらかで、とても入りにくい状況だった。駅まで戻ってしまったので、また別の商店街っぽい通りに入ってみた。といっても、先ほどに比べれば食堂のようなものは少なく、遠くまで歩いていったとしてもまともな食事にありつける可能性は少なそうだったので、通りの入り口にあった、明るい雰囲気の食堂に入った。靴を脱いで入り、テーブルのところでメニューを持ってくるのを待っていると、壁にかけてあるハングル文字のメニューの中から選べ(という感じのことを)言ってきた。ただ、そこの10数種類のメニュー(とその値段)が書いてあるものを見ても、いったいどういう料理が出てくるのかすら検討がつかなかった。肉なのか、麺なのか、魚なのか、野菜なのか・・・。そこで店のおばちゃんが、お勧めとかいう「タスルギ」をしきりに連呼するので、同じものを2つ注文した。注文したあとで、「○球の歩き方」の料理特集のページを見ていると、「川に生息するアサリみたいな貝と、ニラのようなものが入ったスープ」に「タスルギ」という名前がついていた。もうちょっと早く気がつけば、別な肉料理とかにしたのに・・・。
 しばらくすると、その写真にそっくりなスープが2つ出てきました。こうして、韓国らしくない料理で、こちらでの旅行が始まります。

梵魚寺は、ハイキングロードの終点

Baemosa a old temple at Busan; 梵魚寺  ホテルや街中に戻るのは早すぎるので、地下鉄を乗り継いで北郊にある梵魚寺(ポモサ・Baemosa)という観光地に向かう。その名も梵魚寺という地下鉄駅から、5分ほど商店街の中を歩いたところに小さなバスターミナルがあり、その一角から梵魚寺行きのバスが出ている。ワタシらが最初の客だったが、しばらくすると半分ぐらいの席が埋まり、すぐに出発した。
 梵魚寺へ続く2車線の専用道路の中央を、バスは我がもの顔で走っていく。といっても、上り専用の道路みたいで、対向車はいない。15分ほど上り詰めたところで終点、というか折り返し地点のバス停となる。以前にも、ここまでは来たことがあった。入場料を見て「高い」と思ったので、このあたりで2時間も話しこんでいた。だけど、実際は100円足らず。バスの往復の運賃と変わりがない。あの時は、何を見て、そう判断したのだろうか。
Baemosa a old temple at Busan; 梵魚寺  入場ゲートをくぐっても、なかなか寺らしきものが見当たらない。石畳の道をひたすら上っていく。って、まあ、山寺ってどこも同じようなものでしょうが・・・。いくつかの門をくぐり抜けたところで、本堂みたいな巨大な建物にたどり着いた。とはいえ、いくつかある建物もそれぞれの違いが分からず、「この立ち入り禁止の向こう側には、何があるんだろう?」とか、「あっちの山の上の建物は、何だろう?」とか関係のないことばかり考えてしまいます。
Baemosa a old temple at Busan; 梵魚寺  この寺は何かの総本山らしく、「仏教○○学校」という看板のついた建物があったり、お経の鳴り響く行動があったりと、その辺の普通の観光地の寺とは違った雰囲気があります。まあ、確かに、ワタシみたいな外国人観光客がわざわざ行くぐらいなので、それなりに大きいのでしょうけども。
North end of Hiking road; 釜山ハイキングロード  とりわけ大きい建物が集中している、一番高いところを南のほう(上っていけば、左手の方向)へ行くと、右のような看板が立っていた。ここは釜山市街地の北に連なる山々を縦走するハイキングロードの北側の入口となっているようだった。なので、このあたりまで来るとザックを背負って、ステッキを持って、ハイキング用の格好をした人を多く見かけることができる。そういえば、下のバス乗り場のあたりにも、そういう人たちを目当てにしたような店がいくつかあったっけ。

釜山最大の繁華街「西面」

 ホテルまで戻る前に、釜山きっての繁華街であり、地下鉄の(現在の)乗換駅でもある西面(ソミョン・Seomyeon)で途中下車した。とはいえ、実際は一つ南の「ポムネゴル(Beomnaegol)」で降りて、本屋とかに立ち寄ったりしながら西面の交差点まで北上した。ただ、その交差点に近づくにつれて、装甲車や、武装警官の数が目に見えて増えていった。そして、歩行者天国では、演説会のようなものをしていて、大勢の観衆が広場を埋めていた。ただこの時は、「まあ、週末だから・・・」程度に思っていた。何も知らない外国人観光客は、お気楽なものである。
 西面の交差点で東に曲がり、ミリオレのフードコートで夕食をとった。というより、「釜山のフードコート」といえば、ここしか知らないワタシも悪いのだが・・・。オヤジにとっては初めてのフードコートだったので、店の前を一回りして、注文の仕組みなどを簡単に説明すると、真っ先ににぎり寿司の店へ向かった。
 ホテルに着いてから、オヤジに「なぜ韓国まで来たのに寿司なんかを食べた」のか聞いてみた。すると、どうも、寝不足で疲れているので、辛いものや熱いものを食べる気になれなかったらしい・・・。さすがに、これは、一理あると思った。

  この日の出来事『ノ・ムヒョン大統領弾劾案可決』

 釜山で2泊することが決まったので、その後の14〜17日分のソウルの宿を確保する。いままでは、飛び込みでいきなり旅館に行っていたのだが、さすがに卒業旅行シーズンということもあり、早めに電話をしておくことにした。ホテルのロビーの公衆電話からかけてみると、男の人の声がした。もちろん韓国のコトバだったので、こちらから「もしもし・・・、Hello?」とこちらが使える言葉を駆使して話しかけると、英語で答えてくれた。滞りなく予約が完了したのだが、電話を切ったあとに一つの疑問が浮かんだ。「あそこの旅館に、おじさんっていたっけ?」それ以前に、英語をしゃべれる人がいたっけ?もしかして、別の旅館にかけたわけじゃないよね?
つづく
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最終更新日2005年9月10日