10/10(水):ソウル、仁川 10  10 ): ,
Seoul, Incheon




 昨日からの雨は、既に上がったものだと思っていた。旅館を出て少し大通りまで歩き、そこからロッテデパートの近くまでひたすら地下道を通る。地上に出たところでもの凄い土砂降りで、傘を持っていない人らで出入り口がふさがれていた。近くのコンビニで傘を買いなおすことや、雨が上がるまで待ち続けるということも考えたが、昨晩傘を買ったばかりなので、旅館まで取りに帰った。
 明洞のドーナツ屋で朝食を取りながら、雨が止んだときを見計らって、近くの航空会社オフィスで帰りのチケットを購入した。あとから考えると笑い話で済むのだろうが、このとき「アメリカ同時中枢多発テロ」からちょうど1ヶ月、アメリカ軍のアフガニスタン侵攻からわずか3日しか経っていなかった。だから、周りの人は、(船で韓国に渡ったのに)どうしてわざわざ飛行機に乗って帰るのか、ということを聞いてきた。新しくできた仁川空港を見たかったという理由よりも、帰るときぐらい急いでもいいじゃないかと思っていただけだった。

仁川 《Incheon》

 ソウルの外港として発展してきた仁川市も、2001年に新空港が開港して空の玄関口も担うようになった。ソウルから西に50キロも離れているものの、実際に電車(地下鉄1号線&京仁線)に乗っていると、どこが境目かわからないぐらい、市街地が連続している。中国の青島や天津とを結ぶ定期航路があるため、中華街もどきが駅前や港にあるが、それでもなぜか韓国は唯一「チャイナタウン」のない国ということになっている。

 仁川広域市 [J]
 仁川広域市 [K] :韓国語フォントが必要です
Bus Tciket from Incheon to East Seoul 仁川線の終点付近には、一度来たことがあったので、途中で(仁川市の)地下鉄に乗換えて、市役所やワールドカップのスタジアムに近いバスターミナルへ向かった。ただ到着したところで、そこから先にどこへ行くかということは何も考えていなかった。ただ漠然と、この旅では通過ばかりしていた大田に行ってみようかという気はしていたし、実際そこまで7400Wという料金にも惹かれたのだが、片道でも2時間半かかるので、他に行けそうな所を探してみた。発券カウンターは大まかに行き先別に分かれていて、行き先(経由地の場合もある、みたい)と運賃が表示されていた。ただ、地図を持ち歩いていなかったので、マイナーな地名まではわからず、いろいろとソウル近郊のそこそこ大きそうな町を探した挙句、東ソウルターミナル行きを選んだ。3,300Wという安さにくわえ、1時間もかけてソウルの南郊を横断するルートだというところが決め手だった。ただ、後半は寝ていたので、あまり意味はなかったのだが。こうして、「ワールドカップ開催都市めぐり」3都市めが呆気なく終了した。

テクノマート

 東ソウルバスターミナルから地下鉄の高架(?)を挟んだ向かい側にはテクノマートとよばれる巨大なショッピングモールと、その上に2本の高層ビルがのっている建物がある。パソコン系の買い物といえば、西の「竜山」電子商街、東の「テクノマート」と言われているのかどうだか分からないが、それ程多くの店が集まっている。何せ、地下1階から8階ぐらいまでのスペースはただでさえ広いフロアごとに「パソコン本体」「周辺機器」「ソフト」などと階層別に分かれており、低層階ではまるでおまけのように「家電」「AV機器」を扱っている。
 大きな買い物をするつもりは荷物になることや相性の問題があるので考えていなかったが、安いソフトがあれば買ってもいいかな、という程度だった。ただ、これが韓国式なのかどうだか分からないが、建物全体が一つの店舗というのではなく、小さなスペースごとに事業主体が違うみたいで、それぞれのブースで商品を陳列して商売をしているというスタイルだった。なので、例えば「ソフト」のフロアでも、店によって扱っているジャンルが微妙に違っていて、しかも同じような店が固まっているというわけではなく全体に散らばっているので、フロア全体を周ってみないと何も分からなかった。こうした店が、1フロアにだいたい100以上もあるのだから、歩き回るだけでも疲れる。結局、何もめぼしいものを見つけることもなく、地下1階のフードコートに降りていった。
 ついでに書いておくが、ここで「ざるそば」のようなものを見つけた。出てきたものは、「ざる」の上にねずみ色の麺が乗っていて、つゆもついているという外見は日本のものと一緒だったが(というより、店頭サンプルに似ている)、ただワサビの緑色がやけに鮮やかで、麺も糸蒟蒻を食べているという食感だった。これもこれで嫌いではないが、慣れるまでに時間がかかりそうだった。

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ソウル江東のテクノマート(駅を挟んだ右側)と、東ソウルバスターミナル(駅の左側)

 参考になるかどうか分かりませんが「テクノマート」 [K] :韓国語フォントが必要です
 再び雨が降り出した。いったん、傘を取りに戻ったことは正解だった。
 テクノマートの前の駅から、地下鉄環状2号線に乗って江南(Gangnam)の教大(Seoul Nat'l Univ. of Education)駅に来ていた。某Tレコードの巨大な店が、江南のどこかにあるという情報だけを頼りに来たものの、いくつか大きな駅があるのでいまいち分からなかった。江南駅や三成(Samseong)駅にも行ってみたのだが、それらしき物がなかった。ただ、三成は駅構内から非常に混雑していて、地上に上がる気すら起こらなかった。結局は諦めて、いくつかのワールドカップやサッカー関連の資料館に向かうことにした。

ワールドカップの展示館

世宗路(Sejongno)・世宗文化会館前

 ワールドカップのことを紹介する展示館はソウル市近辺にもいくつかあった。そのうちの一つ、ソウル市が主体となっているところへ行った。市庁から300メートルほど北上したところで、大通りに面してガラス張りの建物があり、のぼりや横断幕など派手に飾ってあったので遠くから見てもすぐわかった。・・・のだが、前日にNANTAからの帰りに正面を通っていたのに何故気がつかなかったのだろう。
 内部は20畳ほどのスペースに写真パネルを飾ったり、会場の模型があったり、いくつかのパンフが置いてあるだけだったが、2階に上がると大きめのスクリーンでワールドカップに関する映像を流してくれた。日本語も話せるという案内係の人に頼んで(ワタシだけのために)見せてもらったが、「ようこそ、韓国で行われるワールドカップへ!」というよりも、「ようこそ、ワールドカップを開催するソウル市へ!」という感じだった。まあ、設置主体からして仕方がないが・・・。

 ソウル市のワールドカップ関連ページ [K] :韓国語フォントが必要です
 この日、青海さんも三成駅前のCOEX(韓国総合展示場)に行っていたということだった。地下1階のフロアに広がるショッピングモールには、書店・CD屋から映画館、いくつかのフードコートをはじめとして1日中いても飽きない施設があって、人もすくなったということもあり、ずっと遊んでいた、ということだった。しかも、またヒマがあれば行ってみようかとも言っていたのだが、まあ何かの機会があれば行ってみようと思う程度だった。


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