10月9日(水):北京〜ソウル
10 / 9 (Wed) : From Beijing to Seoul
'02ヨーロッパ&中国&韓国旅行記 >  後半:韓国編 >  旅日記:10月9日



 朝のスポーツニュースで昨日のアジア大会の結果を放送していた。そして非常にあっさり「サッカーは日本 に 負けて、敗退しました」と。う〜ん、ワールドカップのとき(=わずか4ヶ月前)に盛り上がっていた「サッカー熱」はどこへいったんだろう。いや、そういうことよりも、日本は準決勝でどこと対戦するんだろう・・・。本当にこういう情報を旅先で手に入れるのは苦労する。
 北京に到着してから、調子に乗って買いすぎた本やCDが1つのバッグに収まりきらなくなったので、もう1つのバッグも動員し、チェックアウト後、空港(実際は、近所のリムジンバス乗り場)までの遠い道へと歩き始めた。とはいっても、空港まで時間がかかるので「東方天地」の「○ac Cafe」で遅い朝食をとって、その裏の本屋でCD-ROMを買い足して、と結構ほかの用事もしてましたが。

物価高の北京空港

北京首都空港

 空港に到着したのが、ちょうど出発の2時間前。チェックインも始まる頃だし、ちょうどいいなと思っていたが、バスを降りて、正面のターミナルビルまでの車道を渡るだけのことに、非常に時間がかかってしまった。わずか2車線の通路に、送迎用の一般車とタクシーが行列を作っている。横断歩道だというのに、車は次々と割り込んでくる。街中ならぶつかる覚悟で歩き始めるんですが、大荷物を抱えているので、そういうわけにはいきませんしね・・・。
 チェックインフロアに入る手前で、空港管理建設費を支払う。90元なので、日本円でだいたい1,000円ちょっと。成田や関空が高い、とはいえ、中国の物価からすると十分高いと思うのは私だけでしょうか。手荷物検査をした後でチェックインをするという都合上後戻りができないのですが、中国の場合出国審査も時間がかかるのでそれで十分なのでしょうか。ただ、チェックインカウンター周辺までスリ・置き引きがいないというのは評価しますけど。
 出国手続きをすると、その後1時間半ほどいよいよ何もすることがなく、用もないのに免税品店に入ってみたりしていた。思い立って、銀行で残りの中国元を韓国Wに変えようとするも「韓国の通貨は取り扱っていません」と言われ、「日本円でもいいや」と開き直るとワタシの持ち金を見て「(最低両替額に)足りません」と軽くあしらわれる。
 両替所の向かいにビジネスセンターがあり、インターネットでもしてみるか、という軽い気持ちで入ってみた。他に客がいなかったので、「穴場なのかな?」と思っていたら、事情が違った。メニューには、「インターネット1分2元(約30円)、最低10分から」。「そりゃ、客が入らんわ」と思いつつ、用事を思い出したふりをして店を出た。しばらく本を読んだりしていたが、残りの金で30分はできるので、もう一度ビジネスセンターに行き、受付で「日本語で読み書きできますかね?」と(もちろん英語で)聞いてみると、「できます」との返事。実際にブラウザを立ち上げてもらい「雅虎!日本」を開くと、ちゃんと表示されている。だけど、他のページを開くと文字化けし、日本語フォントインストールのアナウンスが表示される。その時間は23分。飛行機には乗り遅れないものの、金を使い果たしてしまう。「これじゃ、意味ないじゃないか」と苦情を言い、「今からインストールするか、インストール時間を無料にしてくれ」と言っても、「それはできませんが、今まで使った分は無料にします」だと。どうせ、他に客がいないんだから、それくらいやってくれよと思いつつ、よくわからないまま3日間滞在した北京を後にした。


OZ332 やっぱり近い国際線

12:20(PEK)→15:20(ICN)

 さすがに韓国の航空会社というだけあって、客もほとんどが韓国人(というか、正確には『韓国の言葉をしゃべっている人』)だらけだった。そりゃ、ソウル行きの便だし、韓国の航空会社なので当たり前だが、ここ1週間ほど周りが中国人だらけだったので、新鮮というより不思議な感じがした。どちらにしろ、中国語も韓国語も分からないのだが、1年ぶりにナマで聞いた韓国語に懐かしい響きを覚えた。
 いままで韓国といえば、日本から単純往復するだけの国だったのに、今回は違う国から、しかも2時間という近さの中国・北京から。ソウルまでも2時間足らずということを考えると、何だか気分的に近くなった予感、てなことを考えながら手短に機内食を平らげ韓国での予定を立てていく。帰国のリミットは13日(日)までの4泊5日。その間に、ソウルで友人に会うことと、釜山でアジア大会の雰囲気を感じる以外に予定は立っていない。いつ、釜山へ移動しようか、それとも他の街にも行ってみようか、そんなことを考えているうちいつの間にか着陸態勢に入っていった。確かに、一昨日の「上海−北京」線より短いですが、もうちょっとゆっくりしていたかったです・・・。


やっと帰って参りました・・・!?

仁川国際空港

 中国語(=漢字)の洪水から、ハングルの氾濫へ。黄砂の埃っぽさの中から、キムチの匂いのする国へ。まだまだ旅は終わったわけではないのに、出発するときにはたくさん持っていた(6枚ほど・・・)航空券を使い切ったためだかどうだか、やっと戻ってきた、長かった旅も終わったと、何かを勘違いしていた。
 安いほうのリムジン路線バスを使って、ソウル市の中心部、ワールドカップのときには試合のたびに数万人が密集したという市庁前の広場へ。第一候補だった、この広場の裏手にある旅館に行くと、おかみさんがワタシの顔を見るなり「お客さーん、あなたー、昔に、泊まったことありますねー?」と、顔を覚えていてもらったことが何より嬉しかった。しかも、最後の一部屋だったらしく、もうちょっと遅れていたら、ホテル探しからはじめないといけなかった。
 これでひとまず、ソウルでの宿は確保できた。

大きな地図で見る
仁川国際空港 【韓英日簡】


1年ぶりの再会。しかし・・・

鐘路、乙支路、明洞

 ソウル在住、日本語もしゃべれる韓国人、P氏に会ったのは、ちょうど一年前。釜山へ渡るフェリーの中で会い、そのまま一緒の汽車でソウルへ出た。数日後に再会し、その後も何度かメールでやり取りしていた。今回もソウルへ寄ることが決まってから連絡していたが、今日の昼、空港から携帯へ掛けてもつながらなかったので、もう一度掛け直してみた。その直後に、ロッテホテルのフロントで会い、そのままMyondong(明洞)の食堂へ。そこまでは、その後どうだった?とか、ワールドカップの時の雰囲気は?とか、普通の世間話だったのに、食後に気になる一言。
「ボクらって、どこで最初に会ったっけ?」
 う〜ん、確かに彼の仕事柄、いろんな人(ワタシのようなただの旅行者から、ワールドカップに出ていた大スターまで)に出会っているから、全員覚えておけというのも無理なハナシなのでしょうが。食堂から、コーヒーショップなどをハシゴしながら、ネットオークションのことや、ワールドカップボランティアの経験。果ては、日本人を狙う客引きの傾向と対策まで。濃密な時間の中、ソウルの夜はふけていきました・・・。


※1:最低両替額、とは・・・

 そもそも、こういう規定すらないと思うんですが、「他国通貨の硬貨の両替はしない」というのをどこかで聞いた覚えがあるんです。例えば、「日本で両替しようとして、漱石さんを数枚出しても、相手国の紙幣と、日本円の硬貨が戻ってくる」みたいに、取り扱ってくれないんですね。で、ワタシも、それが常識だと思っていましたが、どうも、この旅の前半の同行者、D氏によると「そんなことはない!」そうで、どこやらで両替したときは、これから行く国の硬貨を出してくれた、と。
 で、ここで、ワタシが何を言いたいのか、といいますと、そのとき持っていたのが62元。日本円にして、約930円。既に500円札が流通していない今、最低額の1000円にも満たなかったのですね・・・。いくら、韓国Wをいくらか持っていたとはいえ、「貧乏」という言葉が目の前をよぎりました。

※2:空港リムジンバス

 新空港ができたものの、いまだに鉄道アクセスが整っていないので、リムジンバス天国の様相を呈しています。全部乗ったわけではありませんが、少なくともソウル市内方面行きのバスは2通りあるみたいです。1つは11,000Wの「リムジンバス」、もう1つが6,000W程度の「直行座席バス」です。時間は大して変わりません。なにせ、同じ高速道路を走りますので・・・。昨年乗り比べた経験から前者は、ソウル市内のバス停が少ない、座席がヨコ3列しかない、前方に荷物を置くスペースがある、というぐらいの特徴しかありません。それだけで、運賃が倍近いというのも無理があると思うのですが、後者のたった1時間、50km足らずで6,000Wというのも相場からして十分高いです。
(参考:仁川−ソウル(40km、2,300W)、−東ソウル(60km、3,600W)

注:バスの運賃など、頻繁に変更する可能性があります。実際に利用される前には、(気になる場合は)あらかじめ確認して利用されることをオススメします・・・。


10

9
10

10
10

11
10

12
10

13
中国編
10/3〜9
情報源