10月3日(木):シンガポール〜福岡〜上海
10 / 3 (Thu) : From Singapore to Shanghai via Fukuoka
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SQ990  本当に、福岡行き?

01:00(SIN)→06:05(FUK)

 え〜っと、一応、夜行便の飛行機なんですが、出発が1時と日付が変わっているので、「3日」の出来事とさせていただきました・・・。
 ワタシの旅は、これでやっと中間地点を迎えるわけですが、いかんせん日本行きの便なので、周りの客は日本人だらけ。しかも団体ツアー客が多く、日本語の洪水状態。帰国後に検疫で提出する「健康状態深刻カード」みたいなものが手渡されると、皆さん律儀に書き始め、やれ「ここには、何を書くんかいのー」とか、「書き間違えたから、ぎょーさん新しいのもらってきたでー」とか、いかにも「日本人っぽいなー」と思いながら聞いていましたが、そのうち・、搭乗時間を待たずして・・、睡魔に襲われて・・・。




 夜行便にするのは無理があるんじゃないのか、と思うほどの短い睡眠時間しか取れないのに、それでも到着2時間前には起こされ、朝食の準備が始まる。もちろん、タダのメシを食べないはずがなく、食後は睡眠時間を補うために、再び夢の中へ。
 うとうとしかけたまま、福岡空港への離陸体勢を整え、海の中道が見え、新幹線の高架も確認できるほど下降したところで、いきなり上昇をはじめた。おいおい、勘弁してくれよー。心臓に悪いじゃないかー。一応、機内アナウンスでは「滑走路上に他の機体を確認したので、着陸をキャンセルしました」とは言っていましたが・・・。ようやく事態が把握できて、何とか落ち着いてきた頃、このまま他の空港に着陸してしまうのではないのかな?ということの方が怖くなった。一応福岡では、7時間も乗り換え時間があるとはいえ、航空会社側ではなくワタシが設定した乗換なので、乗り遅れた場合責任をとってもらえなくなる。佐賀熊本ならともかく、鹿児島宮崎広島なんかに飛んで行かれたら、おそらく間に合わなかったかもしれない。と、アホなことを考えているうち、1週間前に見た覚えのある福岡空港へ何とか着陸していました。


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Just Transit at FUKUOKA(ちょっと、福岡で)

福岡空港

Fukuoka Airport  実は、福岡で乗換すること自体、家族にも伝えていなかった。言ったとしても、「日本に一旦戻ってくるんだったら、そのまま家まで帰って来い」と言われるのは分かっていた。
 だから、空港の郵便局から前半の旅の荷物を一箱分送り返したとき「シンガポールから『○●パック』が届いた。しかも1日で!」と騒いでいたらしい・・・。だましたワケじゃないんですが。

 それはいいとして(あまり、良くないけど)、今まで乗換をしたことは何度か(昨日もその一つですが)あったけど、乗換地で「回れ右」をしてまったく別方向へ飛んで行くということはなかった。しかも、日本でそれをすることになることも。飛行機を降りて、入国審査場で行列に並んでいるときも、旅行から帰ってきてほっとしている日本人の中で、次の飛行機に乗るまでにあれをして、これをしてと焦っている日本人は他にあまりいなかったと思う。まずは、日本円をATMからおろして、次にコンビニでズボンの穴をふさぐ物を購入して、最後に郵便局で荷造りをしてヨーロッパで拾ったパンフや、シンガポールで買った本や、人から頼まれていた写真を撮ったデジカメのメモリーなど、総量10Kg超の荷物を発送した。さすがに、日本語の使える環境なので、用事を済ますにも抵抗がない。
 チェックイン開始時間(10:20)まで時間があったので、ターミナルビル周辺でコインランドリーを探した。洗濯に困っているほどではなかったが、ホテルの環境によっては乾くかどうかが問題なので、洗剤を使った洗濯とともにこの機会にしておこうと思ったけれど、3ヶ所で尋ねてみても「最近まであったのにね・・・」というつれない返事ばかりだった。そもそも空港で洗濯が必要な人が少ないし、それ以前に福岡で国際線同士を乗り継ぐ人自体いない。

福岡空港 《日》

MU518  曇天の中の快晴

12:55(FUK)→13:25(SHA)

 初めて乗る中国の飛行機に、半ば恐れながらも、どんなサービスをされるんだろうと期待もしていた。だけど、エコノミークラスのパーソナルテレビもなく(ワタシがよく使うSQ、CXが特別と言われればそれまでですが)、イヤホンも一昔前のヘッドホンかと思うほど頑丈なモノだった。そのかわり、機内誌は今まで見たもののに比べ3倍の厚みがあった。こっちにエネルギーを注いでいるわけですね・・・。機内食も、近距離線(実質1時間半)なので、ボリュームがあるわけではなく、ケーキが付いていたということが唯一覚えていることですかね。
 福岡からしばらくは地上の様子が見えたのに、いつのまにか雲の中を飛んでいるようになっていた。離陸直前の機内アナウンスでは、「到着地、上海の天気は快晴、気温は・・・」と言っていたのに、着陸態勢を整えるまでずっと雲の中を飛んでいた。あれは、雲ではなく、ただの空気の汚れなのでしょうかね。上海の摩天楼を期待していたのに、ビルもなく、畑のようなところを真下に見ながら、着陸態勢を整えていきました。

ホテルをお探しですか?

 中国での滞在予定は、あわせて7泊。これを日本で予約していくと、単価が高い上に手数料まで取られてしまうので、初めから現地で用達する予定だった。実際前回の汕頭・広州も、香港の旅行会社でとったため、心持ち安かったし、何より品揃えが良かった。なので今回は上海市内の旅行会社で、と思っていたが、空港にもホテルのブースや旅行会社の出店があったのでここで済ませることに・・・。
 一人でふらふらと、ホテル名の付いた小さなブースが連なっている所に近寄ると、スーツを着て談笑している青年たちの一人が話し掛けてきた。「ホテルをお探しですか?」「ええ、まあ」と答えるや否や、アリの巣を散らすように全員裏手へ走っていき、それぞれの自分のブースに戻りパンフレットを片手に手招きをはじめだした。まじめそうな係員のいるところで交渉してみたが、こちらが提示した250元以下のホテルが取れなかったのであきらめて帰った。ボッタクリや裏で何かとつるんでいる場合、食い下がってくるのだろうが、ひたすら「すいません」を繰り返しているところを見ると、こっちも妥協してもよかったかなと思ってしまった。
 このやり取りを見ていたほかのブースの係員も寄ってこないところを見ても、やっぱり250元は安すぎるのかなとも感じ始めていた。そうしていると、明らかに他の人らとは雰囲気の違う元青年(しかも、カッターシャツのみでネクタイも名札もなし)が日本語で「安いホテルない、でもワタシ知ってる、紹介する」とか言ってくる。大体何をされるか分かっていたので、(お得意の)日本語がわからないふりをして一通り聞いた後で、英語でとりあえずまくし立てといてその場を離れた。結局、近くの旅行代理店のブースで、地下鉄駅そば、朝食付きで230元というところを確保し、バス乗り場へ出ようとしたところ、またこのジジイに捕まった。「外国人、泊まれるホテル決まってる。300元、安いホテル、中国にない。」今度こそ日本語で言い返そうと思ったが、今まで300元以上のホテルに泊まったことすらなく、しかもそれがウソだということを証明した直後なので、バカらしくなって静かにその場を離れた。

注:上海空港で、怪しい客引きに注意しましょう・・・

 10月に入ったというのに、日本でいうと宮崎・鹿児島と同じぐらいの緯度というのに、Tシャツ1枚でも暑いほどの陽気(蒸し暑さ?)だった。シャツのすそをズボンから出して、バッグを片方の肩から提げて歩き、怪しいサングラスを掛けている様は、地元の中国人に溶け込んでいるようでもあった。某航空会社の市内チケット売り場まで行くリムジンバスに乗り、そこから地下鉄で1駅。地下鉄が2路線(当時)しかない街にしては、これほど交通至便な宿はないだろう、というぐらいの立地のホテルは、「えっ?壁が崩れかけてないか?」というほどの、ふるーい建物でした。だけど、3泊すると予約を入れた以上、もう一度空港に戻って別のところを取り直すわけにもいきませんし・・・。「朝食は毎朝7時から10時半まで、この奥の食堂で食べることができます」と説明を受けた後、カギを持って3階の部屋へ。とはいえ客室は思ったほど汚くはありませんでしたので、とりあえず一安心というところです。

中国で一番大きいといわれる本屋(上海版)

上海書城

 地下鉄で市街地中心部の「人民広場」駅まで出て、広場の周囲を半周ほど。人通りも多いが、それにも増して交通量の多い「西蔵中路」を横断し、トロリーバスも走る薄暗い通りを昔ながらの商業型雑居ビルが覆い被さっている「福州路」を東に500mほど。ちょっとばかり新しく、前庭もついている10階建てほどのビル、これが今日のお目当て「上海書城」でした。
 何せ「一番大きい(といわれる)本屋」には、この夏広州で行っているので、ある程度のことは予想(覚悟?)していましたが、ここもまた広すぎました。1フロアとしては、「壁が見えなくなるほど広い」というほどではないものの、フロアによっては渡り廊下で別館につながっていたり・・・。ただ、問題は売り場が8、9階まであるのに、エスカレーターが1ヶ所しかないこと。しかも上りと下りで交差していないので、どのフロアでも歩かされることに・・・。
 上海初日ということもあり、一通り売り場を眺めて、何も買わずに帰りました。

世界の書店をたずねて―23カ国115書店紹介レポート

上海書城 《簡》
同様の本屋(広州版)('02 広東旅行記 02/7/15) 《日》
同様の本屋(北京版)('02 中国旅行記 02/10/7) 《日》

時差ボケの顛末(東行き)

 2晩続いた夜行便の飛行機移動も、昼間の移動中にうとうとしていたので、寝不足と言うほどではなかったらしい。ということは、この晩なかなか寝付けなかったことが証明している(?)。何せ、一昨日アムステルダムの宿で目覚めてから60時間近く、地に足がついたところでは、寝ていなかった。今から考えると、カラダが壊れそうで怖い。
 時差について、詳しくはこちら

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欧州編
9/24〜10/2
韓国編
10/3〜9