10月2日(水):〜シンガポール(&ジョホールバル)
10 / 2 (Wed) : to Singapore, Johor Bahru
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ふたたび、シンガポール到着!

Changi Airport

 ついさっきまで、東欧の夕暮れにたそがれていたと思っていたのに、いつのまにか熱帯のシンガポールに着いてしまった(自分でも説明ができないので、くわしくはこちらを)。ヨーロッパから、オセアニア・東アジアへの乗換空港という特徴を反映してか、同じ飛行機から降りた人でそのまま入国検査場へ向かう人は少なかった。とはいえ、深夜の便で日本へ向かうワタシもそのはしくれなのですが・・・。
 審査場の手前に公衆電話機を見つけたので、ロンドン以来の「元気ですコール」を自宅にかける。時差も1時間しかないので、あっちにいたときほど神経を使わなくても良くなった。
 荷物をピックアップした後で、2つのバッグの中身を整理して出発ロビーの片隅の「有人ロッカー」で預かってもらう。今までは、地下の乗合バス乗り場へ行って、近くのMTR(Mass Transit Railway)のタナ・メラ(Tanah Merah)駅までバスで出ていたのだが、いつの間にかそのMTRが空港まで伸びてきているらしく、乗換なしで市内中心部まで行けるようになっていた。もちろんこれを使わない手はなく、駅に向かったのだが、問題が一つあった。以前購入していたプリペイドカードの期限が切れているかどうかだった。前回の有効期限切れと違い、今回は非接触式の新しいカードが導入されたので、既に使えなくなっているかどうかが心配だった。係員に聞いてみると、まだ使える、とは言われたものの、何だか使い勝手が悪かったので、このあと市内の駅で新しいカードに交換してもらいました。

 市内までMTRで30分足らず。もちろん、営業をはじめている店も少なく、だからといって真っ直ぐマレーシアまで行ってしまうのも気が引けたので、今までお世話になっていた宿のあるBugisの駅で降りて、散歩がてら宿の(あった)周辺に行ってみた。前回来た直後に再開発工事が始まるからと店をたたんだはずなのに、近所の様子に変化がなく、当の宿も騒音防止用の幕が張ってあったとはいえ、その場に存在していた。どうせならと記念に写真を撮っておこうと思い、デジカメを用意するとちょうどよい具合(?)に「電池切れ」となった。近くにコンビニがあった記憶はなく、デパートやショッピングモールも開いている時間ではなく、ひまつぶしも兼ねてRaffles City(ラッフルズ・シティ=ショッピングモール兼オフィスビル)のDeli Franceへ向かったのでありました。乾電池は、この後MTR駅近くの薬局で購入し、もう一度、宿の写真を撮りに戻りました。

国境行きの高速バス

星柔快車

 一日しかないとはいえ、こんなに狭いシンガポールを抜け出して、ちょいと隣の国まで行ってしまいたくなる・・・。そんな気分になりませんか?やっぱり、ワタシだけですか?
 それはいいとして、シンガポールの中心部、奎因街(Queen's Street)Terminalよりバスで1時間(片道2.40Singapore$たらず)。たったこれだけで、「パスポートの要る旅」になってしまう。1年前に乗ったことはあったが、もう一度同じことをしてみたくなった。バス乗り場で、あらかじめ切符を購入する。地下鉄(MTR)や、バスが非接触式のカードに置き換わっても、ここの売店だけは相変わらず、切符の日付の所に穴をあけてオジサンから直接購入するというスタイルで変わっていなかった。バスに乗り込むと、最初は空いていたのだが、出発する頃になるとほぼ満席となっていた。しばらくして高速道路に入り、国境まで、ほぼまっすぐ北上していく。そして、出国のチェックポイントで荷物をすべて持って、手続きのためいったん建物へと向かう。

国境を、歩いて渡って、マレーシア!

Johor Bahru

Woodlands Checkpoint  マレーシア入国3回目にして、やっと念願を果たすことができました。シンガポール出国地のWoodlands(ウッドランズ) Check Point。バスから降りて、一旦審査場を通過して、もう一度バス乗り場へ下りたときに看板が見えました。何と書いてあったのかまでは忘れましたが。まあ、とにかくそっちへ行けば、歩いて渡れるんだな、と思い、階段を下りていくと、そこにありました。マレーシア・ジョホールバルまで続くCausewayと、そのほとりに申し訳なさそうにつけられた歩道。が、しかし、車は両チェックポイントまで渋滞しているのですが、歩いている人も、自転車に乗っている人もいません。そりゃ、まあ、こんな炎天下をわざわざ歩いて渡るといったら、観光客ぐらいしかいませんよね。だけど、なぜ前回来たときに、これに気付くことができなかったのでしょうか?

 前回はジョホールバルの街に入っても、1時間足らずで戻ってしまいましたが、今回はある程度の地図を把握していたので、入国したら真っ先に近所の観光案内書を目指して海沿いの道を西へ、西へ。行ったはずなのですが、何も見当たらず、結局ショッピングモール内の売店で、3年前に来たときに使い残したマレーシア通貨を使って缶ジュースを1本。食事もして帰ろうと思っていたのですが、そこまでの金の持ち合わせはなく(おそらく、シンガポールドルも通用するんでしょうが)そのまま回れ右をして帰って参りました。


大きな地図で見る

いったい、何が聞きたいんですか?

 マレーシアのイミグレ(=入国管理事務所)のパスポートチェック直後の税関で、これといって申告するべき物を持っていなかったので、誰もいない「緑」のレーンへ。通路の先は行き止まりに見えたが、果たして・・・。
 行き止まりでした。一旦引き帰し、申告台とその横に係員のおじさんが座っている「赤」の「要・申告」のレーンへ。恐る恐る「ここでいいの?」と指差すと、手招きをしてくれた。そりゃそうですよね。もう1つのレーンが行き止まりなので。そのまま通り抜けさせてくれず、お決まりの質問をしてきた。
「どこから来たの?」 「日本だけど、ヨーロッパからの帰りにシンガポールに寄っただけ」
「シンガポールに住んでるのか?」 「だから、日本だってば・・・」
最初は審査を受けている感じだったが、そのうちに「仕事は何をしてるんだ?」とか、「英語が上手いじゃないか」といったものまで。こんなやり取りをしているうち、次の人が来たので「Have a good time!(よい旅を)」といわれ、笑顔で追い出された。
 結局は、ただのヒマつぶしだったのね・・・。

超巨大ショッピングモール

Suntec City Mall

Civilian War Memorial  Woodlandsから乗った路線バスに、終点のQueen's Street Terminalまでうとうとしているうちに着いてしまった。どちらにしろこっちのバスは前払い制なので、一旦乗ってしまえば終点まで行ったほうが得なのだが・・・(ただの言い訳)。
 本屋に涼みに入ったり、CD屋に寄ったり、熱帯の街中をふらふら歩きながら、フードコートからネットカフェまで何でも揃う「Suntec City Mall」までやって来た。何せ、巨大スーパーの「Cルフール」が丸ごと入っていても、存在に気付かないぐらいですからね・・・。一番奥にあったフードコートで、遅い昼食を取って、それから空中庭園を散歩して、客より店員の多い電気屋に冷やかしに行って。そろそろ帰ろうと思っても、「また、くそ熱い、炎天下の世界に戻らないといけないのか」とあほらしく思い、夕方になるまで、クーラーがガンガンに効いたモール内で、意味もなくぶらついているワタシでした。それにしても、前回来た時の記憶も定かではないのですが、閉鎖したままの店舗も多く、シンガポールも不況の沼に片足を突っ込んでいるのか、それともシンガポールという市場に対してはあまりにも大きすぎるショッピングモールを作ってしまったから店が埋まらないのか、そんなことを考えながら、日本語環境の整ったネットカフェで1時間ほど遊んでいました。

Suntec City 《英》

Raffle's Quayでライオン探し

Raffle's Quay

Asian Civilisations Museum  シンガポールの観光名所「(元祖)Merlion」が、どうもリニューアルされたらしく、それを確かめてみるべくRaffle's Quay(ラッフルズ・キー)に戻った。最初に「マーライオン」を見たのが、島がまるごと観光地のSentosa Island(セントーサ島)に行った、3年も前のこと。もちろん本物ではありませんが、高さ10mほどのライオン像の中に入って、頭のあたりから外が見渡せるという代物です。そして、本物を見たのが1年半前。見に行くつもりはなかったのですが、偶然発見してしまいました。そして今回、この近所に移転して、若返ったというマーライオンを探して、地下鉄駅を下りたのですが、Raffle's Quayの海辺に広がる屋台や出店の開店準備をしているところを見るうち、「こんな雰囲気って、いいなー」と思いはじめ、そのうち当初の予定を忘れてしまい、足は街中のほうへと向かっていました。

Raffle's Quay
Raffle's Quay(ラッフルズ・キー)周辺

 このSingapore Riverを渡ったところに、Empress Placeというところがあり、ここにいつもお世話になっている(というより、来星のたびに訪問している)Asian Civilisations Museum(アジア文明博物館)が移転してくる(らしい)。前回来たときには、まだ工事中だったので「今回こそ」と思っていたのに、依然工事中のままだった。昔の場所が、小さな学校の施設を改修して使っていたため、少々手狭だったので、こちらに移ってリニューアルするのを期待していたんですけども。

Asian Civilisations Museum 《英》
Asian Civilisations Museum(Wikipedia) 《英》

シンガポールで落ち着ける場所

Bugis Junction

 はじめてシンガポールに到着して、バス、MTRと乗り継いで、最初に歩いた場所がここ「Bugis Junction」というショッピングモールだった。1階のモールを横切って、雨上がりの熱帯の街中に傘もささず、大学の先輩にコピーしてもらった地図を頼りに近くの旅館を目指した。この晩、夕食を取ったのも、この中のハンバーガーの店だった。出発前から食欲をなくし、おまけに中華や東南アジア風の油っぽい料理はおろか、その匂いを嗅ぐだけで気持ち悪くなっていたが、少なくとも何か口にしておかないとと思い、この店に入った。翌日、3階の「Kノ国屋」で、シンガポール歩きの必需品である「Street Directory(いわゆる、地図、ですね)」と、バスのガイドブック、そして小さな中国製の電卓を購入した(ソーラー式ではなく電池式だったため、その後「目覚まし&時差機能つき時計(電卓付き)」にとって変わられた)。こうして、日系資本が入っているということではなく、立地のよさや、店のバランスのよさ、雰囲気のよさがあって、ことあるごとに寄っている。

 こんななつかしの場所に、今回も、ふらふらと地階のフードコートに足を運んだ。中華から地元東南アジア料理、果て(?)は日本料理までといろいろ揃っているのだが、相も変わらずさっぱりとしたチキンライスを注文した。街中にあるためか、それとも夕方という時間帯のためか、会社帰りのような一人だけの客も多く、明るいフードコートのはずなのに、昼間の食堂のような雰囲気があった。そんな中、「明日の今ごろは、上海か・・・」などと、いまだに足を踏み入れたことのない中国の大都市に思いをはせていた。

Bugis Junction 《英》

ふたたび、空港へ

Changi Airport

 出発の5時間以上も前に空港に戻ってきた。とはいえ、まだまだ20時前である。福岡までの航空券も、アムステルダムで発券してもらっているので、チェックインする必要もなく、預けた荷物を受け取り、そのまま出国審査も済ませる。ここでヒマを持て余すとはいえ、寄っておきたかった施設があった、と表現すると大袈裟だが、さすがに2日連続の夜行便となるので、少なくともシャワーだけは浴びておきたかった。スポーツジムやサウナ、マッサージなどしてくれるところと同じ場所にさりげなくシャワールームがあった。最初に行ったときに、「30分待ちになりますが・・・」と混雑している様子だったので、そこそこ繁盛しているんだろうと思う。とはいえ、ただ水を浴びるだけに500円以上というのは、随分高かった。その後、郵便局で絵葉書を投函すると、いよいよすることがなくなってきた。
 1週間前にも、同じように、同じ場所でヒマを持て余していたので、珍しい物もなく、前回と同じように建物続きのターミナル1ビルまで行って、歩いて戻ってきたり、買うつもりもない免税品店に寄ったり。2時間も前になると、搭乗ゲートに移動するが、これもまた1週間前とたまたま同じゲートで・・・。


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はじめに 中国編
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