9月26日(木):ノッティンガム
9 / 26 (Thu) : at Nottingham
'02ヨーロッパ&中国&韓国旅行記 >  前半:ヨーロッパ編 >  旅日記:9月26日




運河沿いの散歩

Nottingham Canal

Nottingham Canal  昨晩到着したBroad Matsh(ブロード・マーシュ)のバスセンターまで、早朝のまだもやがかかっている街中を通り抜け、途中のパン屋で朝食と熱いコーヒーを調達し、Nottingham Canal(ノッティンガム運河)のそばの広場で遅い朝食をとった。イングランドの内陸なのに、日本に比べて険しい山が少ないので、こうして水路網が発達しているという。特に、街中の水路沿いには遊歩道が整備され、小さな公園もあったりする。こうした道を通って通勤している人たちの視線を気にしながら、「いや〜、今日は寒いね〜」とか言いながら、熱いコーヒーをすすっていた。
 ここから運河沿いに、西へ数キロ。遊歩道というより、獣道に近いような道をひたすら歩く。時折、高速道路や線路の橋が頭上を横切る。歩幅の広いD氏と、せっかちな私の二人で歩いて1時間ほどで、D氏の通う(通った?)大学にたどり着く。


ヨーロッパの大学キャンパスは

Nottingham University

 「欧米の大学キャンパスは広い」、というのは昔から聞いていたし、日本でも意味もなく広い(なぜか、ワケありで「立ち入り禁止」の山をキャンパス内に抱えている)大学をワタシと一緒に卒業したD氏も、「比べ物にならない」と表現したこちらの大学は、やっぱり、広かった。というよりも、街中はそこまで傾斜がないのに、なぜだかキャンパス内は急坂や階段が多いため、歩き疲れる分だけ余計に広いような気もした。出入り口もいたってオープンで、意識しなければ「いつ大学に入ったの?」と気がつかないほど、あっさりとしている。キャンパス内をいろいろと案内してもらうも、どうも今日あたりから本格的に新学期(じゃなくて、新年度)が始まったらしく、学生も多いし、彼と一緒に勉強していた仲間にも何度も出くわした。もちろん、その時、英語のわからないワタシはボケ〜〜っとしているのですが。
 少々年季が入った、重厚な建物を改装した学生会館内の食堂で(一般料金で)昼食をとったあとで、案内してくれたお礼として、午後からはD氏の私用に付き合ってあげることになりました。ただ、キャンパス内に昔の富豪だか誰だかの私有地が、高いフェンスに囲まれて存在していることだけは、いまだに理解できません。


大きな地図で見る


学生街のビーストン

Beeston

 途中、D氏の友人宅に預けていた荷物をとりに行き、いわゆる彼の引越荷物を抱えて、となり街のBeeston(ビーストン)へ。「となり街」と強調していたので、そんなに遠いのかと思っていたのですが、気がついてみると、どこが街の境目だかわからないほどあっけなく到着したため、「(クルマを持たない)学生さんたちのお膝元」と言われているのも何となく分かるような気もしました。商店街も中心部は歩行者天国となり、(実物を見たことないけど・・・)西部劇に出てくるような雰囲気もありました(あれは、アメリカの話だっけ?)。この街中で、D氏の理解不可能な行動に付き合いながら、郵便局、銀行、スーパーと立ち寄って、こちらの人の生活の一端を触れることができる店に行ってみて(いや、付き合わされた・・・?)、貴重な時間をすごすことができました(半分、自棄ですが・・・)。
 今まで、海外旅行をするときは、一人旅か、他に誰かがいたとしてもワタシが案内役にまわることしかなかった。日本やアジアから遠く離れた異国の地で、しかも現地ガイドやまったくの他人ではなく、この街を知り尽くした(?)友人に案内してもらって観光をするということが初めての経験だったので、何もかも新鮮に思えてきた。だけど、結局、こうしたカタチの観光も、この日が最初にして最後になってしまいました・・・。


ノッティンガムの夜は・・・

 Beestonに遅くまで滞在していたため、大学キャンパス内で食いっぱぐれたワタシら二人は、とりあえず市内バスでノッティンガムの中心部へ戻ってきた。ただ、途中で飛び降りたため、しばらくのあいだ、どこを歩かされているのか分からなかった。ヨーロッパの夜は治安が悪いとはいえ、街中のショッピングセンター周辺や商店街は、若者であふれ(ると言うほどではないのですが・・・)、まだまだ多くの飲食店は開いたままだった。ここで遅い夕食をと思っていたが、さすがにワタシも「外食すると、高くつく」ということに気がつき始めていたので、スーパーで何かを買ってホステルで自炊をすることになった。ただ、この時間まで開いているはずのスーパーが既に閉店。D氏は、Beestonまで戻って買物をすると言い出したが、あまりにもバカらしいので、結局(某M印の)ハンバーガーを二人でほおばるだけとなりました・・・。

田舎志向、都会志向

 マンチェスターで合流するまで、同行者のD氏はウェールズ北部を2、3日旅をしていた、らしい。その辺りは、観光ガイドブックにもそれ程詳しく載っておらず、地図を見てもこれといって何があるというわけでもない。この日の晩、「そこに何しに行ってたんだ?」と聞いたワタシがバカでした。
 元々、この二人、同じ大学の同じ教室を出ただけあって、世間的に言う「旅好きの変人」という共通点は持つものの、本質的にその中身が違っていた。彼は典型的な「田舎好き」、そしてワタシは「都会好き」。事実、数年前に一緒に韓国・ソウルで一緒に泊まって別行動をとった日も、彼はバスに乗ってどこかの山の中へ行き、ワタシは電車に乗って港街へと出かけたこともありました。それで、このとき、今までお互いどんなところへ行ったのか思い出してみました。彼のことはいいとして、ワタシの場合、思いつくのは都会ばかり。日帰りでちょこっと出掛けたリゾート地のBatam(バタム)島(=インドネシア)(地図はこちら)や、New Castle(オーストラリア)を別とすれば、韓国の釜山、光州、大邱・・・、中国の広州、汕頭・・・、オーストラリアのシドニー、メルボルン、アデレード・・・。他にも、香港、シンガポールにクアラアルンプール(=マレーシア)。ほとんどが、というよりすべてが、首都か100万人都市以上である。「じゃあ、今まで行った中で一番小さな街は?」という質問に、返した答えがマカオ。あらためてこうして考えてみると、かなり強度の「都会志向」であることがあらためて分かりました。
 ちなみに、前日から滞在しているNottinghamが上記の「一番小さな街」として首位に立ちました・・・?

9

24
9

25
9

26
9

27
9

28
9

29
9

30
10

1
10

2
はじめに 中国編
10/3〜9