9月29日(日):ロンドン〜ブリュッセル〜アムステルダム
9 / 29 (Sun) : From London to Amsterdam via Brusseles
'02ヨーロッパ&中国&韓国旅行記 >  前半:ヨーロッパ編 >  旅日記:9月29日




 起きてから荷造りに時間がかかったため、チェックアウト後に、正面の交差点を曲がった所(距離にして100m)にある「大英博物館」を一目見ることすらなく、逆方向の地下鉄駅(300mほど)へ向かった。やっぱり、荷物を持ってますからね・・・(言い訳になっていない)。
 ロンドンのWaterloo(ウォータールー)駅の観光案内所に9時集合と決めていたのに、やっぱり彼は現れなかった(この旅2回目)。というより、あらかじめ予測がついていたので、案内所の向かいのパン屋に入りテラス席で新聞を読みながら朝食をとっていた。食べ終わるまでに現れないようだと、先にオランダに行ってしまおうと思っていたのに、オランダで何をして遊ぼうかなと考え始めた矢先に「いやいや、遅くなってごめん」と彼はお決まりの挨拶をしながら現れた。
 もう少しで、優雅な「ヨーロッパひとり旅」ができると思っていたのに・・・。

eurostar (イギリス編)

10:22(London) → → →

 そろったところでチケットを購入し、車内で読む本を調達し、彼の朝食を買ったところで、チェックインすることになった。このとき彼は買ったばかりのアツアツの紅茶を持っていた。改札を通るところまではいいのだが、手荷物チェックや出国審査まで片手に飲み物を持ったまま通過する人をはじめて見た。というより、他人のふりをしたくて仕方がなかった・・・。
 プラットフォームに上がると、すでに白い車体に黄色の線が入ったeurostarが待っていた。同じ国際列車とはいえ、マレー鉄道(シンガポール−マレーシア・クアラルンプール)や、九広鉄道(香港−中国・広州)と違って、どことなく優雅で高級な雰囲気が漂っている。それにしても、よくもまあこんな豪華な国際列車に「学生料金」で乗れたものだと、感心したものです(ちなみに普通に購入すると、約3倍に!)。
 ここまで散々褒めちぎっていましたが、ロンドンを出てもしばらくのあいだは、近郊通勤列車も走る線路の上を、小さな駅をすべて無視しながら走るので、目と鼻の先にレンガ造りのアパートがあったり、牧場にいる牛の姿がはっきり見えるほどの鈍足で、イングランドの大地をとろとろと走っていきます。こうして、「高速列車」とはとても言えないような「欧州」号はいつのまにかドーバー海峡トンネルへ潜っていきました。

eurostar 【英仏】

”イギリス”な住宅街”フランス”な牧草地

eurostar (ヨーロッパ編)

→ → → 14:05(Brussels)

 トンネルを抜けて、フランス国内に入ると、見違えるように猛スピードを出して、どこまでも続くなだらかな畑の中を疾走しはじめた。というより、これが本来の姿なのよね。
 イギリスと同じように、車窓には畑や牧草地が連なっているのだが、こちらの方が大陸的という感じで、一つ一つの区画が広く、丘の上にも畑が広がっていて、どこまでも続いていくといった雰囲気があった。フランス内の「Lille(リール)」で停車したあとは、いつベルギー国内に入ったのか分からないまま、「何だか、都会っぽいところに入ってきたな。いったい、何という街だろうな?」と思いつつ、地図を広げようとしたら、案内アナウンスが流れてきた。どうもすでに終点のブリュッセルに到着したみたいだった。
 一番後ろの車両の、一番後ろの座席に座っていたので、電車の先頭よりもさらに前にある入国審査場まで、延々と歩かされた。ただ、いわゆる「その他のパスポート所持者」だったので列は短く、日本人だったため(か?)審査もあっさりと終わりました。ところで、電車に乗る前に「イギリス」を出国したハズなのですが、パスポート上には何の記録も残っていません。


 ブリュッセルの駅(Brussel-Zuid/Bruxelles Midi)では、アムステルダムまでの切符を先に購入してから、街中に雰囲気だけでも感じに行こうと思っていた。だけど、30分前後発の便(EuroCityのベルギー版「Thalys」)を2本確認できただけで、その後は16時半まで見当たらなかった。しかも、切符売り場のシステムが分からず右往左往しているうち時間は無駄に過ぎ、挙句の果てに切符が取れたと思ったら「2分後の14番線ね」といわれる始末。ポンド紙幣の混ざった財布の中からユーロ紙幣を探す悠長な同行者を振り切り、2人分のチケットをカード払いし、係員にせかされるがまま、チケットを握り締めプラットホームへ駆け上がっていった。何とか最寄の入口から飛び込み、一息ついたところで列車は静かに動き始めた。


大きな地図で見る

国境を越えるInterCity(614)

14:37(BruxellesMidi)→17:39(Amsterdam)

 何とか2人掛けの座席を確保し、これからどれくらい時間のかかるか分からない隣国アムステルダムまでの移動を楽しむことにした。しばらくはブリュッセル市内のいくつかの駅を停車して、乗客を集めていた。その後、郊外に出てからは、「こっちの方が、eurostarより早くない?」というほどのスピード出して、一路となりの国のアムステルダムを目指した。何せ、下調べをせずに乗った列車というだけあって、いつ頃到着できるのか分からなかったし、できれば観光案内所が閉まる17時までには到着したいと思っていたが、「もしかしたら、もしかするかも?」と期待を持たせるには十分なほどの走りっぷりだった。
 が、世の中そこまでうまくコトが運ぶわけにはいかず、やたらめったら停車駅が多いため、あまり前に進んでいなかった。ベルギー北部の街、Antwerpen(アントウェルペン/アントワープ)に着いたのが、15時を過ぎた頃。国境を越え、ライン川の河口を渡り、低湿地に畑ばかり、時には風車が見えるけど、それにももう見飽きてしまったという感じもしてきた。オランダ第2の都市、ロッテルダムにさえ着かないのに16時を回っていた時点で、ガイドブックを見ながら探し始めていても良かったのだが、ワタシらのことなので、到着してからホテル選びのケンカが始まった。

Belgischen Eisenbahn / Belgian Railways 【英仏蘭独】
Nederlandse Spoorwegen / Dutch Railway 【蘭英】

「サッカーの母国を訪ねて」

フェイノールト・スタディオン「デ・カイプ」(Feijenoord Stadion)
あわてて撮った「フェイエノールト」の
ホームスタジアム
”オランダ”な並木道

すったもんだのホテル探し

Amsterdam Centraal Station

 アムステルダムでの2泊分のホテルは、現地の観光案内書で紹介してもらうつもりでいた。が、今日は日曜日のため17時で閉まっいた。とりあえずの手持ちの金(ユーロのことです)がないとD氏が騒ぐので、両替所に行ったり、ガイドブックに書いてあったB&Bに電話を掛けようとしても、公衆電話の使い方が(オランダ語ばかりで書いてあるため)よくわからず右往左往したり。とりあえずの結論として、このB&Bに直接行ってみて、ダメだった場合はワタシは「駅前のホテルに一人で泊まる」とだけ決まりました。そうでもしないと、暗くなってもまだホテル探しのために街中を歩き回ることには危険を伴うから、と二人揃って珍しく「治安が悪い」というウワサがあるアムステルダムの街に不安を抱いているという理由もありました。
 トラムに乗って20分ばかり。停留所から数ブロック奥まったところにある、住宅街の普通の家。番地からして間違いはないのだが、看板も何も掛かっていない。玄関のベルを鳴らし、出てきた人に向かって「◎△※&%$#”?(ここは、●▼B&Bですか?)」という問いに対して、返事は「Yes!」。間違っていなかったことに安心しながらも、出てきた条件は「部屋が空いた直後だから、もうちょっと待ってね」とのこと。これから3日間お世話になる部屋を案内され、「きれい、広い、豪華!」と感動しつつ、やっとD氏とゆっくり話ができる空間を確保できた(別に、変な意味はありません)、とほっとしたのでありました。


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はじめに 中国編
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